No.4
山中でいつも残雪をバックに春を告げるマンサクの花
山中でいつも残雪をバックに春を告げるマンサクの花
 「まず、咲く」

 標準語でこう言うのを津軽では、こう言う。

 「まんつ、咲く」

 このマンサクの花を見ると、いつも私はこの津軽弁を思い出して愉快な気持ちになる。ほんとうに、この雪の中でじっと耐えてきた低木(ていぼく)の花は、どの木の芽吹きよりも早く“マンつ、サク”花なのだ。
 残雪の中でも咲く、太陽にきらきら輝く小さく細い黄色の花々は、最初の妖精(ようせい)たちのカーニバル。
 
 今冬の暖冬のため、これら妖精たちのカーニバルも早まり、西海岸線から、どんどんお祭り気分になっていることだろう。白神の春の花々は多様である。そして順次、それぞれの花の特性に応じて咲いていく。
 いじらしく、生命ある自然の姿を早春から楽しみたい。

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