青森県立保健大学では、93歳のスーパーアスリートの全面協力の下、短命県を打開するヒントを探す研究が続けられています。
2023年3月の世界マスターズ室内陸上選手権。90歳から94歳のM90クラス、200メートルで圧巻の走りで優勝し、世界記録を更新した田中博男さん。
2023年11月のアジアマスターズ陸上競技選手権でも3種目で金メダルを獲得。その力の源の1つが。
【田中博男さん(93)】
「非常に友達というのは貴重だなと、つくづく思いますね」
「こういう人たちがいるからこそ、楽しく毎日やれているのだなと思っています」
(元気の源の1つですか?)「はい」
【小川さんと矢野さん】
「私たちも同じだ、元気の源」
田中さんのトレーニング仲間、小川隆康さん(77)と矢野豊さん(74)が与える影響は大きいそうです。
力の源、2つ目は食事!
【田中博男さん(93)】
「お年寄りも肉は食べた方が良いよという話があるから、ちょっと意識してお肉を食べるという程度ですね」
【田中博男さん(93)】
「キャベツは一番食べやすいしね。何もなければソースぶっかけて食べる」
【県立保健大学栄養学科 熊谷貴子助教】
(キャベツは栄養的には?)「キャベツは栄養的に・・・ビタミンと水分しかないのですけれど・・・笑」
3日間の食事を記録し、田中さんの栄養状況を研究して青森県の短命県改善に役立てられます。
そして3つ目の源は、前向きな気持ち。
【田中博男さん(93)】
「年齢にこだわって消極的になりがちですけれども、それではまずいなと。動けるうちは動いた方が良いとか、勉強するものがあれば勉強した方が良いということを年相応に続けたいと思っています」
この3つの源から、御年93歳、田中さんのパワフルな走りが生まれます。
【県立保健大学 篠原博教授】
「田中さんという存在が周りの高齢者を巻き込んで、どんどん活動性を高めていく存在になっていると思うので」
「田中さんをいい例としてどんどん増やしていきたいというか、高齢だけど活動できる方を増やしていけるような視点で研究していきたい」
【田中博男さん(93)】
「すごいことをやるものだなと少し驚いています。このことが様々なデータとして活用されるのであれば、大変いい仕事をしたなと思っております」
「お手伝いとして協力できる、できたと思って大変ありがたいと思っております」
93歳のアスリート・田中博男さん どうして高齢でもしっかり走れるのか? データ分析から分かってきたこと
「思う存分走れたかな」92歳の田中博男さん(青森市) マスターズ陸上アジア大会で100m、200m、400m「3冠」