プロバスケB2の青森ワッツですが、2024-25シーズンのホーム戦は残すところあと11試合となりました。2年後のシーズンへ向けてクラブは大きな課題に直面しています。それが、「集客数」です。
2年後、プロバスケリーグBリーグの構造が大きく変わります。これまでBリーグは「B1」から「B3」となっていて、リーグの所属は競技成績によって決まっていました。しかし2年後にはそれぞれのリーグが名前を変更。所属もクラブの売り上げやホームアリーナの規模、平均入場者数などで再編されることになります。そこで青森ワッツを悩ませるのが「平均入場者数」です。
現在青森ワッツが所属する「B2」にあたる「Bリーグ・ワン」に所属条件は、2024-25シーズンのホームゲームで平均1500人以上の集客が必要です。しかし、前週までの平均入場者数は1383人。つまり、このままではリーグを落とし、「B3」にあたる「Bリーグ・ネクスト」に降格してしまいます。
そんな危機的状況にある青森ワッツですが、ファンの獲得のために様々な魅力的な取り組みを行っていました。
【福代隼士アナウンサー】
「カクヒログループスーパーアリーナに来ました。現在、試合開始1時間前です。私は青森ワッツの試合に来るのは初めてということで、その魅力しっかりとお伝えします」
8日に行われた山形ワイヴァンズとのホームゲーム。充実したグッズを楽しむのも魅力の1つですが、早速会場に入ると、大音量で響く迫力のある選手入場。ペンライトやメガホンを振りながら、まるでコンサート会場に来ているような感覚に。
【青森スポーツクリエイション 渡邊裕介社長】
「コンテンツとしてもエンターテインメントとして頑張ってやっているところはあって、そう言っていただいてすごくありがたいです」
(Q.まだ発展途上なところもあるんですか?)「まだこれくらいのレベルは他のクラブと比較しても普通くらいなので、まだエンターテインメントの要素を高めていきたいと思っています」
もちろん、試合の迫力を体感できるのは、会場にいるからこそ。チームスローガンは「ランニング&ガンニング」。スピードを生かして得点を量産するバスケを展開するため、攻守がめまぐるしく交代し、ルールが分からない初心者にも飽きさせません。またブースターの温かさも魅力です。
【ブースター歴10年以上 長内保笑さん】
「バスケットがただ好きだからとか、こういうコンサート会場みたいな雰囲気が好きだからとか、家族で今日暇だからどこか行こうかなとか、そういう感覚でいいと思うんです」
「ちょっと敷居が高いのかなみたいな感じはあるかもしれないんですけど、全然!来てみたらこんな感じでいいんだ(となれば)」
試合の合間にはイベントも目白押し。この日は、ハーフタイムに特別ゲストとして麒麟・田村裕さんが登場。
【麒麟 田村裕さん】
「(フリースロー完璧でしたね?)いや~入って良かった!」
「もうめちゃくちゃ熱量もあって、凄い盛り上がりで、あとはお客さんの数だけなのかなって感じたので、もう皆さんよろしくお願いします。本当に見に来てください」
田村さんの事前の呼び掛けの効果もあり、8日に訪れた人の数はシーズン2番目となる1967人を達成。9日も含めると1試合の平均入場者数が1431人となりました。
実際に行ってみて、実況やチアダンスなど初心者でも楽しめる魅力が盛りだくさんでした。一方で、別の問題も発生しています。
【青森スポーツクリエイション 渡邊裕介社長】
「最近雪の影響で、結構伸び悩んだり、駐車場の問題とかもあったりして…」
試合開始のおよそ2時間前、すでに満車となっているアリーナの駐車場からあふれる長蛇の列。
その一方で会場内には空席が目立つところも…。
現在、アリーナに隣接するメイン駐車場に加え、アリーナから徒歩10分の西駐車場と東駐車場を開放しています。しかし、この2つの駐車場で除排雪が追いつかず、敷地の一部が利用できない状態です。
こうした状況から駐車場に車が止められず、お客さんが帰ってしまうという事態も起きていました。
クラブは公共交通機関の利用を呼び掛けるほか、さらに会場から1.2キロ離れたサンロード青森の駐車場を使用可能にしました。今後、シャトルバスの運行などの対応を検討しています。
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