5月8日(日)、高円宮杯U-18プリンスリーグ東北を戦う青森山田高校セカンドは、ホームで帝京安積高校(福島)と対戦した。
強風をいかに制するかもカギとなったこの試合。前半は風下の青森山田セカンドは30分、DF小林拓斗(2年)のロングスローからMF菅澤凱(2年)のゴールで先制する。風上の帝京安積も幾度となく青森山田陣内へと攻め込み、前半終了間際の45+1分、同点に追いつき1-1で前半を終える。
後半開始時に、一気に3枚の交代カードを切った青森山田セカンドは4分、FW津島巧(2年)のゴールでリードを広げる。後半は追い風が青森山田セカンドに味方するかと思われたが、その後はゴールネットを揺らすことができないまま、アディショナルタイムに突入。45+2分、途中出場のFW衣袋元喜(3年)のゴールで3-1とし、勝利した青森山田セカンドはリーグ唯一の開幕5連勝で首位をキープした。
この試合で後半から出場したMF別府育真は、前日にプレミアリーグデビューも果たした注目の1年生で、試合を決定づける3点目をアシストした。
先制弾の菅澤と共に、2試合連続、リーグ通算3点目となるゴールを叩き出した背番号9のFW衣袋元基(3年)。山形県の白鷹中から「厳しい環境でサッカーがしたい」という思いで青森山田高校の門を叩いた。昨季は青森県リーグ1部でプレー。入学前に想像していた以上のレベルの高さを痛感させられながらも、高い意識を持ち続けて日々の練習に励んでいる。
青森山田に来たことで成長したのは、「前で時間を作って、攻撃の起点になるところです」と話す衣袋。第1節が延期されたため開幕戦となった第2節のモンテディオ山形ユース戦ではキャプテンを務め、チームとしても自身にとっても今季初となるゴールをマークした。しかし、それ以降の4試合では全試合途中出場にとどまっている。
「自分はスタメンで出られていないので、もっとアピールしてプレミアのメンバーにも入りたいと思います」衣袋はセカンドチームで結果を出し続け、トップチームのメンバー入りを目指す。
「結構プリンスはアウェーでも風が強い試合を経験しているので、風も計算しながらプレーできている選手も増えてきたかなとは思いますが、難しいですね」と話した松本晃コーチ。
「今回も苦しいゲームでした。前日プレミアの試合があったので、プレミアの帯同メンバーは疲れもあるかなというところはありました。それでも青森に残ったメンバーとうまく共存させながら、1年生にもいい選手がいるので、結果と一緒に彼らの出場時間も確保できたのは良かったのかなと思います」と試合を振り返り、次節に向けて、「コンディションを整えながら、もっともっと走れるようなチームになっていかないといけない。積み上げながら頑張ってもらえたらなと思います」と意気込みを語った。
次節、青森山田セカンドは14日(土)、アウェーで聖和学園高校(宮城)と対戦する。また、プレミアリーグEASTを戦う青森山田のトップチームは翌15日(日)、ホームで横浜FCユース(神奈川)と対戦。セカンドは連勝を伸ばせるか、3連敗中のトップチームは次こそ勝利を手にできるか、注目が集まる。
取材・写真・文/青森ゴール
U-18サッカー プリンスリーグ東北 青森山田セカンドが帝京安積(福島)に勝利 開幕5連勝飾る