大間高校の伊藤咲花さん。7月末にプロデビューを果たします。キックとパンチで戦うキックボクシング。伊藤さんの強さを藤原祐輝アナウンサーが体を張って体感してきました。
【藤原アナリポート】
「大間町にやってきました。本州最北の高校・大間高校に通う女子高校生キックボクサーをこれから取材してきます!」
青森県立大間高校。伊藤咲花さん、高校2年生。7月にプロデビューを控える注目のキックボクサーです。授業の様子を見る限り、格闘技をやっているようには見えません。
【同級生】
(Q.普段の伊藤さん)「普段は本当に面白くて、気が合う友達です」
(Q.キックボクシングでプロデビュー)「本当に驚いたし、プロになっても頑張ってほしいなと思いました」
【伊藤咲花さん】
(Q.ペンケース可愛いですね)「これは誕生日プレゼントで友達にもらいました」
「この後は家に帰って練習します」
練習をのぞいてみると、学校での雰囲気とはがらっと変わり、強烈なパンチやキックを繰り出す伊藤さんの姿がありました。
中学時代から、東京や東北で行われたアマチュアの大会で結果を残してきた伊藤さん。3月には、全国規模のムエタイのアマチュア大会で優勝、その実力は折り紙付き。7月にデビューを果たせば、青森県内初の女子高校生プロキックボクサーとなります。
【伊藤咲花さん】
「自分、プロになるんだなって、周りの声とかも変わってきて、自覚を少しずつ持てるようになりました」
「やっぱり辰吉丈一郎選手みたいな、誰が見てもかっこいいと思ったり、魅力を感じられる選手になりたいですね」
父の影響で、小学3年生の時にキックボクシングを始めた伊藤さん。
【父・俊さん】
「ちょっと遊びでやってみないかって言ったときに、すごくセンスがあって、これは本人のやる気次第ではいいところまで行くんじゃないかなっていうのがあって」
【伊藤咲花さん】
「最初は嫌で、ボクシングのテレビとか好きで、よくお父さんが見てたんですけれど、早く終わらないかなとか思ってたんだけど、実際にやってみるようになって、いろんな人と拳を交えていく上で、通用するし、自分のことも認めてもらえるような気がして楽しくなって、それでやる気が出てきたというか」
練習場所は大間﨑のすぐ近くの浜小屋。漁師である父・俊さんが、自分の浜小屋をキックボクシングの練習ができるように整備しました。
伊藤さんは三沢市の道場にも通っていますが、車で片道3時間近くかかるため、道場で練習できるのは月に2回ほど。練習時間のほとんどをこの浜小屋で過ごしてきました。父と娘の二人三脚。実戦練習でも激しく拳を交わします。
【父・俊さん】
「待って待って待って!あと30秒休ませろ!」
【父・俊さん】
「よくテレビとかで「子どもに夢を乗せるな」っていうじゃないですか。そうだと思うんですけれど、やる以上は期待はしてますね、夢乗せてないっていえば嘘になるかもしれないですね。いけないとは思うんですけれど、一緒にそこで見てみたいっていうのはありますね、頂点を」
【伊藤咲花さん】
「戦っていても勝てないし、絶対的な揺るがない存在としてあるので、尊敬ですね」
パンチとキックで戦うキックボクシング。伊藤さんの強みは、左右どちらの足でも力強いキックを繰り出せること。実際ミットを持って体感してみました。まずは利き足の右から。
【藤原アナ体験】
「お願いします」「うお~!痛い~!ズドンってきますね!」
続いて、左足。
【藤原アナ体験】
「ではお願いします!」「同じです!同じ同じ!すご!いや重いな~!」
【伊藤さん】
「左の方が蹴りやすいけど、重く打てるのは右かなという印象です」
ちなみに、伊藤さんの一番の武器はキックではなく、右のストレート。こちらも体感してきました!
【藤原アナ体験】
「よいしょ!よいしょ!よいしょ!後ろに下がっちゃう!」
ちなみにプロになると試合中、ヘッドギアやスネパッドといった防具は一切着けません。こんなに強力な打撃を生身で受けることになります。
【伊藤さん】
(Q.試合中、相手もこれを食らうわけでしょ?で、自分もあるわけで。怖くないですか?)「お父さんと練習しているので、あんまり攻撃に対して怖いというのは、もろに食らわなかったら大丈夫であろうという想定でやってます」
【藤原アナ】
「ですってお父さん、練習の成果が試合に出てますね」
【父・俊さん】
「良かったですね」
【伊藤咲花さん】
「絶対負けられないので、今まで以上に練習も頑張って、絶対に勝って次につなげたいと思います」
「(大間は)マグロだけじゃないんだよっていうのを見せられればと思います」
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