午前9時半すぎに津軽五所川原駅を出発する列車には、およそ30人が乗り込みました。
窓際には、紙粘土で手作りした睡蓮やリンゴといった太宰作品に登場するモチーフが。そして、世界観に浸るための工夫も。
【朗読】
「昨年の夏、私は10年ぶりで故郷を見た。その時のことを今年の秋、41枚の短編にまとめ、帰去来という題をつけて、ある季刊冊子の編集部に送った。その直後の事である」
アテンダントによる太宰作品の朗読です。太宰自身の帰郷をテーマにした作品に、乗客たちはじっくりと聞き入っていました。
【岩手から訪れた人】
「うまいです、朗読がうまい」
【神奈川から訪れた人】
「登場人物のせりふが方言で朗読していただいていて、初めて生の声で聞けたので良かったです」
【津軽半島アテンダント 松山千恵子さん】
「地元の人のせりふと東京の人のせりふはちょっと変えて読んでいますので、地元のイントネーションを聞きにきていただければと」
太宰列車は、9月30日まで毎日運行されています。