六ケ所再処理工場を巡っては、原子力規制委員会による審査が長期化していて、日本原燃が9月までとしていた完成時期の延期を決めていました。
29日には、日本原燃の増田尚宏社長たちが青森県庁を訪れ、宮下知事に新たな完成目標時期を報告しました。
【日本原燃 増田尚宏社長】
「新たなしゅん工目標を再処理工場は2026年度中、MOX燃料工場は2027年度中としました。度重なるしゅん工目標の見直しにより、県民の皆様にご心配・ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません」
再処理工場については、審査に要する期間を2026年3月までと見込んでいます。その後に必要な工事や検査などを踏まえて日本原燃は、完成目標を2026年度中としました。
報告を受けた宮下知事は、新たな目標を示しても直ちに信頼することはできないと述べました。
【宮下知事】
「現時点で(目標の)期限というものは、皆さんの楽観的な御社独自の見解としか私は受け止められないということは、あえて指摘させていただきます」
また、度重なる延期について会社としての責任を厳しく問いただしました。
【宮下知事】
「誰も責任を取らない中で、延期が繰り返される環境を、今またつくってしまえば、同じようなことが次に起こるかもしれない。それはしっかり私としては会社に考えてほしいということをお伝えしたということです」
また、日本原燃は六ケ所村の戸田衛村長にも、新たなしゅん工目標を報告しました。この報告に戸田村長も不快感を示しました。
【六ケ所村 戸田衛村長】
「安全性向上対策の一環であると認識はしているものの、繰り返されるしゅん工延期は安易に納得できるものではありません」
再処理工場は、これまでにも完成目標の延期が再三にわたり繰り返され、延期は今回で27回目です。