すみれ特別養護老人ホームが8月から導入しているのは、AI解析ツール「トルト」です。
スマートフォンで5メートル歩く様子を動画で撮影すると、理学療法士の知見を基に開発されたAIが、利用者の歩行をおよそ2分で解析。歩く力を20点満点で評価し、その人に合わせた運動メニューを自動で提案します。
一方…。
「よーい、スタート」
「パタカ、パタカ、パタカ… (×10回)」
今度は口の動きです。
決められた音節を繰り返し発音する動画を撮ることで、AIが唇や舌、口全体の力を点数化し、その結果を基に口腔機能を向上させるトレーニングを提案します。
24日は、年齢関係なく施設の利用者や市民などが訪れ、解析ツールを体験していました。
【体験した人】
「自分でちゃんと歩いているつもりなんだけど、まっすぐではなくて斜めに行くんだなと自分で感じていた」
「自分ではもっとヨレヨレしていると思ったけど、まあまあでした」
「左右対称とか、そういうのも見せていただいたので、これから気を付けて歩きたいと思います」
【すみれ特別養護老人ホーム 長谷川美由紀施設長】
「人による能力の差というのはどうしても出てきますけれども、その差を埋めるためにもAIの力を利用するというのが、非常に効果があるなと実感しております」
この施設では、今後、脳の認知機能を測定するAIシステムなどの導入も検討しています。