ホテルニューキャッスルの土田剛社長は、3日午後、会見を開き破産手続きに至った経緯を説明しました。
ホテルは、3月30日に破産手続きの申し立てをし、31日に青森地裁弘前支部から開始決定を受けました。民間の信用調査会社によりますと、1978年に創業したホテルはピーク時の1996年には15億円余りの売り上げがありましたが、その後、減収が続き、2001年12月期には赤字に転落。2007年2月に民事再生手続きを申し立て、その後、地元企業のアルクが再生支援者となり、営業を再開していました。
近年は新型コロナなどの影響で、売り上げが低下し2018年から5期連続の赤字となっていました。負債総額は、およそ7億8千万円に上るということです。
弘前さくらまつりを目前に控え、52部屋ある客室はほぼ予約で埋まっていました。しかし、4月8日分の宿泊をもって閉館を決めたため、それ以降はすべてキャンセルとなります。
【ホテルニューキャッスル 土田剛社長】
「たくさんのお客様にご予約をいただいていましたので、私の無念というよりも、楽しみに待っていらしゃったお客様を、結果的に裏切ることになってしまったということで、もうこちらに対する責任というか申し訳ない気持ち、今これが一番でございます」
また、80人ほどの従業員は10日付で全員解雇し、再就職を支援します。