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若者よ、投票に行こう!

2023.06.01(木) 18:45

前回、4年前の青森県知事選の投票率を年齢別で見てみます。年代が上がるにつれて50%付近で推移していますが、若い世代の投票率は伸びていません。特に20歳~24歳では22.16%となりました。

これからの青森県を支える若い世代の投票率が低いという課題がある中、青森大学では選挙に関心を持ってもらおうと独自の講義を行っています。「〇〇模擬選挙」とはどんなものでしょうか?

【藤原アナリポート】
「こちらの教室で現在行われているのは、リアル模擬選挙です、実際の候補者4人についてそれぞれの学生が調べ、1人を決めて模擬投票を行います」

社会学部の学生が対象の「地方自治と地域政策」の講義。架空の候補者や学生が候補者を演じる模擬選挙はよく耳にしますが、あえてリアルな候補者を用いる理由について、青森大学社会学部の佐藤淳教授は話します。

【青森大学 佐藤淳教授】
「実際のリアルな場面の選挙を授業で取り上げることが、中学校でも高校でも無いので、リアルな選挙の選挙期間中に、実際の候補者の方のマニフェスト、政策を見て投票できるような練習といいますか」

実際、学生たちは選挙に対してどんなイメージを持っているのでしょうか。講義前に聞いてみました。

【女子学生】
(Q.選挙のイメージ)「あんまりよくわからない」

【女子学生】
「若い人があまり行かないイメージですね」

【男子学生】
「そこまで大事というか重要というイメージはない、いまのところは」
(Q.控えているのは何の選挙?)「分からないですね」
「会場もどこか分からない、行かないかなと思います」

一方で、こんな青森県に変えてほしい!という思いはそれぞれあるようで・・・

【女子学生】
「若者が胸を張って自分を出せる社会ではないとすごく感じるので、その辺を変えてほしい」

【女子学生】
「店も高齢者向けの店が多いと感じるので、若者の目線に立った店が出来るといいのかなと思います」

【男子学生】
「人口減少ですね、これからも青森県に住み続けていく中で、青森県が衰退するのはもうやめてほしい」

講義は各候補の第一声の動画を見て、自分なら誰に投票するかを第一印象で決めてから進んでいきます。

【佐藤淳教授】
「これからいろいろな情報を皆さんに提供していきます、だから考え方変わって全然オッケーですよ」

候補者について調べる時間が始まりました。活用するのは、スマートフォン!インターネットを使ったリサーチはお手の物。操作する指がすいすい動きます。リサーチ時間は15分。すると・・・37人の学生のうち3人の学生が、選んだ候補者を変える結果となりました。

【佐藤淳教授】
「政策・マニフェスト、その人が何をやりたいのかで選んでもらいたいなと思っているんです、そういう意識を若干でも入れてもらいたいんですよ」

講義後、改めて学生たちに話を聞いてみると・・・

【女子学生】
「調べることの重要さがわかりました」
「よくSNSを見ているので、SNSで調べるのが簡単」

【男子学生】
「みんな(投票に)行かないと若者の意見が反映されないということが分かったので」
「投票にも行ってみようかなと思いました」

【藤原アナリポート】
「先週講義があった教室ではきょう期日前投票が行われています、リアル模擬選挙を受けた学生たちの動向にも注目です」

午前11時に始まった青森大学の期日前投票所。管理者や事務などの運営も、青森大学の学生が務めています。お昼の時間になり、学生たちの姿も増えてきました。先週、講義を受けた学生の姿も。

【社会学部の学生】
「投票正直、自分が行っても変わらないと思っていたけど、行ってみないことには変わらないと思ったので、行ってみようと思いました」

「入場券を持ってきていなくて」「大丈夫ですか!?」
「(入場券が)無くても投票できるので」

先週の講義を受け選挙について知り、投票にやって来たこちらの学生。一度は投票をあきらめようとしましたが、スタッフの指示に従い受け付けに進みます。

しかし、ここで問題が・・・

住民票が十和田市のままだったため、青森市の選挙人名簿に名前が無かったのです。選挙人名簿登録地の市町村でなければ投票ができません。投票するためには十和田市に行くか、「不在者投票」の活用を促されました。

【社会学部の学生】
(Q.4日までに投票は)「結構予定あって厳しいかなというのがあります」

不在者投票について説明していきます。

「不在者投票制度」とは、選挙日に投票所に行けない方のための制度です。では今回のケースではどうすればよかったのでしょうか。

十和田市に住民票があり、青森市で投票する場合です。住民票がある地区の選挙管理委員会に「請求書」を提出すると、投票用紙が送られてきます。投票用紙が入った封筒は絶対に開封せず、そのまま最寄りの選挙管理委員会に持って行き、投票します。

青森市の場合は、期日前投票所を利用することができます。それ以外は役場で。商業施設などでは確認が必要です。大学生からは「ネット投票」を求める声も聞こえてきました。

投票のハードルを下げることも投票率アップにつながると感じました。
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