厚生労働省はマイナンバーカードと健康保険証を一体化し、2024年秋には現在の健康保険証の廃止を目指しています。
そこで2023年4月から医療機関への導入が原則義務化されたのが「オンライン資格確認システム」です。専用の機械でマイナンバーカードを読み込むと、患者の加入している保険内容や、自己負担限度額などを確認することができます。導入から2カ月、このシステムの実態調査が行われました。
青森県保険医協会は県内876の医療機関にアンケートを実施し、102の医療機関から回答を得ました。「オンライン資格確認システム」を導入し、実際に運用しているのは82の機関で、そのうち53の医療機関でトラブルがあったことが分かりました。
トラブルの事例で最も多かったのが、「古い保険証の情報が紐づけされていた」「保険資格があるのに該当なし」と表示されるといった資格情報の誤りなどに関する内容でした。
また、こういったトラブルにどのように対応したか聞いたところ、「保険証で確認した」という回答が最も多く、中には資格確認ができなかった患者に対し、医療費を全額で請求した事例もありました。
【県保険医協会会長 津川信彦氏】
「医療をきちんと受けなければいけない人が受けられない状態に、どんどんしわ寄せがきても知らんぷりだというのはおかしいことを訴え続けて」
「世間と一緒にこれを考えていきましょう」