弘前市の堀越こども園。この春入園する6人の中には。
【名前を呼ばれる】
「飯尾凰平君」(お父さんが持ち上げる)
飯尾凰平君(3)は、たんの吸引など、日常生活を送るうえで、医療的なサポートを必要とする「医療的ケア児」です。
【凰平くんの母 飯尾寛子さん】
「どこに相談して良いのかというのがまず分からなかったのが一つと、受け入れてくれる家から近くの保育園がどこなのかというのも全然知識がなかったので、そのあたりもすごく不安に思っていました」
今回、堀越こども園では、医療的ケア児を初めて受け入れました。
保育所や認定こども園に行った調査結果です。8割近い施設が医療的ケア児を受け入れ困難と回答しました。
その理由の多くは、施設の整備が整っていないことや、看護師の確保が難しいことです。こうした状況の中…。
【堀越こども園 佐藤壽子園長】
「職員にとっても初めての事業でありますので、安全第一に先生たちで一生懸命取り組んでいきたいと思っております」
飯尾さんが入園について相談したことをきっかけに、弘前市は3月、ガイドラインを作成。医療的ケア児を円滑に受け入れるための指針を示しました。
【凰平くんの父 飯尾浩平さん】
「地域格差なく、どこでも受け入れてもらえるような、そういうシステムになってくれれば」
これまで医療機関と自宅を行き来していた凰平くん。初めての生活が始まります。
【凰平くんの母 飯尾寛子さん】
「元気な子どもたちと触れる場がなかったので、環境がすごく良いですね」