県内ニュース

NEWS

ニュースランキングはこちら

誤差数センチ! 高精度の測位システム技術活用で「手離し」トラクター走行 青森市で農作業実演会

2024.04.22(月) 18:45

農業の話題をお伝えします。まずはこちらをご覧ください。トラクターを運転している様子ですが…。なんと、ハンドルから手を離しています。しかも、ほぼまっすぐ走行することができるんです。誤差はわずか2~3センチ。

高精度の測位技術を活用した農作業の実演会を取材しました。

トラクターのタイヤの後方についている小さな円盤のようなもの。通常はこの「マーカー」という装置で土に線を引き、その線に車体の中心を合わせて真っすぐ走行させることで、種まきや田植えを行っていきます。

この作業が非常に神経を使うと言います。

【大柳農園 工藤尭大さん】
「そのラインに集中してやることが必要、かなりの集中力、運転の細かいところを気にしながらやらないといけないので、結構大変です」
「1日8、9時間、多い時9時間とかやっています」

そう話す工藤さんが「“手放し”で喜ぶ」技術の実演会が22日に行われました。

その技術というのが、世界各国の複数の衛星から位置情報を受信するだけでなく、地上に設置された基地局から、高精度な補正情報を合わせて受信することで、位置情報の誤差はわずか2センチから3センチと、精度の高さを実現。

青い線は、衛星測位システムから割り出された2メートル間隔の直線。黄色の部分が自動で走行した場所です。

負担を軽減しつつ、正確性も高める技術。今回は乾いた田んぼに種をまく作業でしたが、トラクターに設置する装置を変えることで、田植えや水を張った田んぼの土を整える作業でも利用可能だということです。

【大柳農園 工藤尭大さん】
「気力がなくなっていくので、手動でやっていると」
「本当に数センチの誤差しかないので、そういうところはすごいと思います」

このシステムは、今使っているトラクターに後付けで設置することができます。青森市では荒川市民センターと浪岡野沢公民館の2カ所に基地局を設けていて、半径5キロ以内での情報通信は無料で利用できます。
< 前の記事 県内ニューストップ 次の記事 >
週間ランキング
月間ランキング

・回線状況や時間帯、また閲覧する環境によっては正常に動画が再生されない場合がございます。ご了承くださいませ。

・本サイトで公開中の動画及び過去の動画につきましては、DVD等の別媒体への複製や動画ファイルによる個別提供のご依頼は有料無料問わず全てお断りしています。