パリオリンピックのバドミントン男子シングルスに出場した奈良岡功大選手（青森市出身）が１５日、父の浩さんと一緒に青森朝日放送の番組に生出演しました。奈良岡選手はオリンピックを終えた心境や、父・浩さんと二人三脚で戦った大会の様子について話しました。
（藤原アナウンサー）
今日はゲストをお招きしています。パリオリンピック・バドミントン日本代表の奈良岡功大選手、そしてお父さんの浩さんです。お帰りなさい。青森には功大選手はいつぐらいに戻られたんですか？
（奈良岡功大選手）
10日ぐらい。
（藤原アナウンサー）
こちらに戻ってきてどうですか。オリンピックに出た後に戻ってくる地元の浪岡というのは、景色とか雰囲気は変わりますか？
（奈良岡功大選手）
そうですね。毎回帰ってきちゃうんで、あんまり変わりはないと思いますけど、『頑張ったね』っていう言葉をもらえるので、すごく嬉しいです。
（藤原アナウンサー）
浩さんはいかがですか、戻ってきて。1週間ほど経ちましたけれども。
（父・浩さん）
はい、いつも通りなので、ここでもう一回リフレッシュしてもらって、また次すぐ始まるので、また頑張ってもらおうかなと思ってます。
（藤原アナウンサー）
こちらに写真をいくつか提供していただきましたが、功大選手、開会式の時の写真ということで、かけているサングラスは五輪のマーク？
（奈良岡功大選手）
はい。開会式の時にもらいました。
（藤原アナウンサー）
これはみんなに配られたものですか？
（奈良岡功大選手）
いや、欲しいって言った人だけもらえる感じだと思います。
（藤原アナウンサー）
そうなんですね。結構じゃあ、日本代表であったり、オリンピックグッズなどもいろいろもらったりして、思い出に今溢れている状態みたいな感じですか？
（奈良岡功大選手）
そうですね。いろんなものもらえたし、いろんな経験ができたかなと思います。
（稲葉アナウンサー）
このサングラス姿もお似合いですね。
（奈良岡功大選手）
ちょっとやばいですよね。
（藤原アナウンサー）
オリンピックでの戦いを振り返っていきたいと思います。まず予選ラウンド。こちらはブラジルの選手と、韓国の選手ということで、世界ランキング的には40位台の選手と対戦しまして、2対0で勝ちました。
そして決勝トーナメント。相手が世界ランキング的には11位というところで、奈良岡選手が世界ランク5位でしたけれども、周天成選手とは3度対戦して勝ったことがない相手でしたけれども、振り返って成績いかがですか？
（奈良岡功大選手）
そうですね。予選ラウンドはしっかり勝つことができたので良かったと思いますけど、決勝トーナメントで負けてしまって、悔しい気持ちではあるんですけど。まあ、でも3回負けていて、どの試合よりも、良い試合ができたかなと思います。
（藤原アナウンサー）
そうですか。国際大会、世界選手権などさまざまな舞台を経験していると思いますけれど、オリンピックの舞台、雰囲気って何か違いはありましたか？
（奈良岡功大選手）
そうですね。自分は元々緊張する方なんですけど、このオリンピックはすごい、夜から緊張していて手が震え、震えが止まんなかったです。
（稲葉アナウンサー）
それでもこのオリンピックという夢の舞台でベストを尽くせるというのはすごいことですよね。
（奈良岡功大選手）
そうですね。まあ、試合前に家族と会って、話して少し安心してプレーができたかなと思います。
（藤原アナウンサー）
意外と奈良岡功大選手、緊張せずに飄々とやるタイプかなと思ったら、お父さん緊張する方なんですね。
（父・浩さん）
はい。毎回緊張してますね。
（藤原アナウンサー）
ああ、そうですか。オリンピックでは功大選手はいかがでしたか？
（父・浩さん）
過去に見たことないような緊張で、今まで世界選手権とかアジア選手権とかずっと見てきましたけども、今までないぐらいに震えとか、発言とか、自分を持ってないなと思って。で、どうしたらうまくいくかという風にこっちもいろいろ考えて、アドバイスをなんてしようかなとか考えていました。
（藤原アナウンサー）
それでも決勝トーナメントの第2セットに関しては、劣勢という状態ながらも6連続ポイントというところもありましてね。ああいうあたりは底力と言いますか、力を見せてくれたかなと思いましたけど、あの時の雰囲気どうでしたか？
（奈良岡功大選手）
いや、もう、どうやっても普通にやってたら勝てないと思ってたので、その近くでアドバイスしてもらっていたので、まあやりたいようにやれって、自由にやれっていうアドバイスだったので、もう何も気にせず、自分のやりたいようにやったら、少し追いつけたので。これだと思って。負けてしまいましたけど、そこからいい試合ができたかなと思います。
（藤原アナウンサー）
近くでお父さんからの声かけ、メッセージがあったという話がありましたが、ちょっと気になったところがありまして。決勝トーナメントでのシーンなんですが、お父さん、浩さんが観客席なんですよね。コーチ席じゃなくて、観客席の最前列にいて、声をかけていたということで、この席はどうやって取ったんですか？
（父・浩さん）
あのもともと取っていた席がもう全然上の方で。離れてたんですけど、試合が近づいていったら、そこ（最前列）空いてたんですね。うん。たまたま空いてて、行ってもいいかなっていうことで、行って注意されたら避けようかなと。そんな感じだったんです。
（藤原アナウンサー）
じゃあ、もう親子だからとか、関係性が近いから最前列を用意してますよ、じゃなくて、たまたまこの試合近くが空いていて声かけられて、それが6連続ポイントにもつながっていったと。
（稲葉アナウンサー）
功大選手としては、お父さんが目の前にいたのはどうでしたか？
（奈良岡功大選手）
いや、自分的にはすごいメンタル的に全然安定してなくて、まあ不安しかなかったので、近くでアドバイスしてくれて応援してくれてうん、安定しましたね。
《ここでオリンピックでの奈良岡選手の戦いの様子が流れる。途中、浩さんが涙を流しながら功大選手に感謝するシーンも》
（藤原アナウンサー）
VTRではお父さんの涙もありましたけれども、功大選手は今のお父さんの発言、インタビューを見てどんな感情ですか？
（奈良岡功大選手）
いや、初めて見ましたね。あの泣いてる姿も見ましたし、まあここまで出るのも大変でしたし、いろんな苦労もあったので、こういう感情になるのかなと思います。
（藤原アナウンサー）
お互いのそれぞれの思いというのが分かったと思いますので、せっかくですので、お互いに何か伝えたいことがあれば、功大選手からお父さんに今だから伝えたい思いはありますか？
（奈良岡功大選手）
そうですね。ここまで支えてくれてありがとうっていうのと、まだまだやりますし、オリンピックはロスもやるので、そこに向けてまた一緒に戦っていけたらいいなって思ってます。
（藤原アナウンサー）
それを受けて浩さんいかがですか？功大選手へメッセージ。
（父・浩さん）
やるって言うんであれば、まあしっかり応援はしたいなと思うんですけど。『自分でいいのかな』っていう思いも若干あるので、もう一回、自分も整えてしっかり応えられるようにしたいと思います。
（稲葉アナウンサー）
お父さんがいないとダメですよね。
（奈良岡功大選手）
やっぱりもちろんですね。はい。安心してるので。まあずっと近くで戦っていきたいなと思ってます。
（藤原アナウンサー）
親子二人三脚で、次はロサンゼルスオリンピックに向けた挑戦が始まっていくと思いますので、お二人にはロサンゼルスオリンピックでの目標を色紙に書いていただきました。では、一斉に見せていただきたいと思います。
功大選手が「表彰台」、そして浩さんが「全力サポート」。では、功大選手からこの思いをお願いします。
（奈良岡功大選手）
そうですね。パリオリンピックでは表彰台に上ることができなかったので。ロサンゼルスオリンピックでは表彰台に上って、メダルしっかり取って。父にメダルをかけてあげたいなと思います。
（藤原アナウンサー）
浩さんは言葉の思いはいかがですか？
（父・浩さん）
まあ、ありがたい言葉ですけど、そこまでしっかりやれるように。今まで以上にサポートを考えながら、今回、何もできなかった部分が解消されるようにしていきたいと思います。
（藤原アナウンサー）
次は4年後はメダルをかけて、またスタジオにぜひお越しください。本日はどうもありがとうございました。
（2人）
ありがとうございました。
パリ五輪 バドミントン奈良岡功大選手（青森市出身） 父・浩さんと親子で目指した夢が現実に「ありがとう これからも」
