今回は黒石商業を紹介します。
県立高校の再編計画により、黒石高校との統合が決まっている黒石商業。
新入生の募集もストップし、現在は3年生と2年生のみが在籍しています。
硬式野球部の部員は3年生14人、2年生5人の19人。
3年生が引退すれば、部員が9人を下回るため、単独での夏の大会出場は今年が最後になります。
グラウンドでは、雨の中選手達がロングティーをしていました。
「黒商らしい野球は打ち勝つ野球です!」と話す齊藤キャプテン。
家も近所で、地元のメンバーで野球が出来るからと黒石商業への進学を決めました。
練習するうちに、
「背中で引っ張ってくれる先輩が多かった!かっこよかった!」と感じたそうです。
「自分の母校がなくなるのは辛い。単独最後なので黒商の名に恥じないように頑張りたい!」と、先輩達の思い背負いながらチームを引っ張る姿が印象的でした。
今年の黒石商業の目標は「学校史上初の夏ベスト4」。
これまで高校の夏の最高成績が「夏ベスト8」です。
「単独最後の夏で新しい記録を作ろう!」
これを合言葉に練習を重ねてきました。
今年の夏にかける思いが誰よりも強い選手がキャッチャーの佐藤真也斗選手。
野球センスはチーム1だと村上監督も太鼓判を押します。
実は2015年に青森山田を破り、35年ぶりのベスト8進出を決めた黒石商業のメンバーの中に、
佐藤選手の兄・建汰さんがいました。
「自分も同じ舞台に立ちたいと思った!」
中学時代は名門・聖愛シニアで野球に打ち込んだ佐藤真也斗選手。
兄の背中を追って、黒石商業進学を決めました。
高校に入るとき、兄からは「自分の成績を越せるように頑張れ!」とエールをもらったそうです。
初戦の相手は私立の強豪・光星に決まりました。
「プレッシャーはあります。単独最後で初戦敗退は出来ないなって。」
「今年の夏、自分達が見せたプレー、姿を2年生には受け継いで欲しい。」
黒石商業として初の「夏ベスト4以上」、そして兄超えを目指す佐藤選手の夏がまもなく始まります!
黒石商業を長年指導するOBの三上隆芳コーチ。
実は三上コーチもエースとして黒石商業で夏ベスト8を経験。
2015年にベスト8を達成するまで35年間並ばれなかった1980年のベスト8です。
「この先、黒商の伝統を引き継ぐ者がいないのはとても寂しい。今まで築いてきたものが引き継げない悔しさがある。」と三上コーチ。
コーチとして選手を見るようになり約25年。
教え子の子どもが高校球児になり、県内で活躍するようになったといいます。
「選手時代からあっという間でしたね。ただ今まで好きな野球にずっと携われた黒商には感謝したです。」
今年の黒商ナインが三上コーチの成績を超えることが、最大の恩返しになるのだと思います!
黒石商業の初戦は大会開幕日の14日。
青森市のダイシンベースボールスタジアムで光星と対戦します。
最後のミーティングで村上監督は、
「ずっと対戦相手が決まってから言ってきたのが、県立高校の醍醐味は強豪私立を倒すことだ。君達には絶対やれると思う。チャンスは絶対にある。」
と選手達を鼓舞。
単独最後の夏。
初戦を突破すれば、自ずと目標の「夏ベスト4」がぐっと近づくはず!
今回取材した内容は
7月13日、来週の月曜日の「スーパーJチャンネルABA」で放送予定です!
ぜひご覧ください!