2020.03.09(月)

プロスポーツクラブの苦悩

written by 中井友紀

多くの人が集い、そして熱狂し、町を元気にしてきたプロスポーツ業界。

新型コロナウイルスの感染が広がる中、延期や無観客での開催など、各団体がこれまでにない対応を迫られる厳しい状況が続いています。

そんな中、プロバスケB2リーグの青森ワッツを応援するブースターの皆さんから今の心境を聞くことができました。


ブースター①

今までワッツの試合があったからこそ、嫌な冬の時期を楽しく過ごしてこられたので試合を今すぐにでも再開してほしいです。しかし、そのせいで新型コロナウイルスの感染が広がってしまってはいけないという思いもあります。『◯人感染者が増えました』というニュースを見る度に再開も難しいのかなと…でもやってほしいという気持ちで…モヤモヤ、イライラしっぱなしです。でも、やはり会場で試合が観たいという気持ちが強いです。この先シーズン終了まで中止、無観客になる事がないように…会場で試合が観たいということです。

 

ブースター②

ワッツの試合が見たいしブースターの皆さんと会場で一緒にブーストしたいと言う気持ちもありますが現状見るとそれはかなり難しいのではと思っています。万が一それで感染者出てしまったら…選手に感染してしまったら…と考えるともう少し終息してからの再開にした方が良いのでは…選手も試合が出来ずに辛いと思いますが何の心配もない状態で試合をさせてあげたいです。

 

ブースター③

青森ワッツの試合があるから仕事も頑張れる!なのに、新型コロナウイルスのせいで試合を見られない、選手を応援できないのはとても苦しいです。延期でも良いので、中止にだけはしないで。何とかおさまってからでも私達は応援したいので、会場を青に染めて応援したいと思います!

 

ブースター④

シーズン終盤の大事な時期であり、選手のみんなも目標に向かって頑張ってくれていたし、ブースターも更にここからという時にこのような事態になってしまい、本当に残念です。再開してくれて会場で応援したい気持ちは皆さん一緒だと思いますが、今の状況では安心して応援できないです。選手にはもちろん、万が一の時は自分だけではなく、周りの方にも影響が・・・そんな不安を抱えてます。延期の方向で最後まで応援できるのであればありがたいですが、調整なども大変かと思います。早く終息してみんながまた一丸となってワッツを応援できることを心から願っています。

 

ブースター⑤

職場で辛いことがあっても、週末になれば、またあの時間を過ごすことができる!と思ってがんばれた7年間。7年前は一体どうやって過ごしてたのかと思い出せないくらい、そばにいるのが当たり前になった選手・ブースター仲間を始め、青森ワッツに関係するすべての方々とのアツい時間。リーグは代替試合の予定をタイトに詰め込んだけれども、そのスケジュールは、選手たちに対し、身体的にも精神的にもかなりな負担をかけると感じた。「早くあのアツい時間を過ごしたい!」という気持ち、「将来ある選手たちが、コロナウイルスのせいで犠牲になることはあってはならない!」という気持ち、いろんな気持ちが錯綜しています。とにかく「早くいつものアツい時間を前と変わらずみんなで過ごせますように」これだけを祈る毎日です。

青森ワッツの試合が皆さんの生活の一部になっているんだなと改めて感じました。

Bリーグの盛り上がりを支えているブースターだからこそ、会場で声援を送りたい気持ちを押し殺し、リーグの判断を受け入れ、我慢の日々を過ごしています。

そして今、プロクラブ自身も苦しい状況に立たされています。

プロクラブが試合をできない。観客を集められない。それは私たちが仕事をさせてもらえない状態と同じです。もちろん収入面にも不安を抱えることになるでしょう。

それでも、子どもたちに憧れられる団体として、社会的責任も求められる団体として、自粛ムードの先頭に立ち、この荒波に立ち向かっています。

今回は青森ワッツのブースターの皆さんのほか、選手やクラブ、また明治安田生命J3リーグのヴァンラーレ八戸のクラブ関係者にもお話を聞きました。

いずれ来るであろうリーグ再開の時は、皆で熱く盛り上がりましょう!

きょう(3月9日)18:15〜放送のスーパーJチャンネルABAをご覧ください。

アナウンサールーム