【坂本庸明記者】
「午後10時前の五所川原市です。降ったり止んだりを繰り返していた雨ですが先ほどから大粒の雨が振ってきました」
前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、青森県内は昨夜からけさにかけて記録的な大雨となりました。十和田市休屋では、21日午後0時すぎまでの48時間降水量が294.5ミリと観測史上1位に。8月の降水量の平年値を大きく上回りました。また、東通村小田野沢で145.5ミリ、三戸で135ミリなどとなっています。
降り続く雨に、ラーメン店の店主も恐怖を感じていました。
【五所川原市民】
「やっぱり怖いですよね、こういう雨って西の方でもすごいじゃない」「降って止んで降って止んでなら流れていくので、降りっぱなしはやめてほしい」
青森県内に出ていた土砂災害警戒情報や警報は、21日朝までにすべて解除されました。
3年前の8月、鰺ケ沢町は大雨により中村川が氾濫し、住宅を含むおよそ580件の建物が浸水などの被害を受けました。降り続く大雨に、当時の記憶がよぎった住民も。
【町民】
「一応2階の方で寝てましたけど。一応は」「良かったと思いましたね。晴れてましたので」
「また川が氾濫するかもしれないとちょっと心配はしたんですけど、たぶん大丈夫だと思う」
一方で、被害の出た場所も。
【赤平春菜記者】
「こちらの奥には観光施設もあるのですけれども、その手前で大雨の影響でしょうか。道路が崩落しています」
新郷村の国道454号は、大雨による倒木や土砂崩落の影響で、9キロにわたって一時通行止めに。
また、平川市碇ケ関の国道7号でも道路が陥没し、走っていたトラックなど6台のタイヤがパンクする被害が出ました。
土砂崩れにより、きのうから通行止めとなっていた十和田市の奥入瀬渓流や十和田湖周辺。
夕方にかけて規制は徐々に解除されましたが、国道102号の焼山・子ノ口間で通行止めが続いています。
【坂本庸明記者】
「こちらに見えているJR五能線は時間通りに出発はするということなのですが、速度を落としての運行ということです」
JRは、五能線の深浦・東能代間が終日運休となっています。その他、奥羽線などで合わせて上下47本が運休し、2328人に影響が出ました。
浸水の被害を受けた休屋地区のホテル「十和田湖畔桜楽」には、21日の午後1時ごろ、十和田市の桜田百合子市長が視察に訪れました。
支配人の鳥谷部純一さんは、大浴場に水があふれたことや、勝手口は人の腰の高さまで浸水したことなど、当時の状況を報告をしました。
20日はチェックアウト予定の宿泊客3人が通行止めにより延泊したということです。
鳥谷部さんは、海外から宿泊に訪れた人も多いことから災害時におけるインバウンドの対応強化などを求めました。
桜田市長はこの後、宇樽部地区などで、土砂が流れた形跡のある道路も視察しました。
【桜田百合子市長】
「改めて現地に足を運んでみると酷いなというふうに感じました」「これからまた新たな問題点が見つかってきたところで市としても対策ができるところは対応してまいりたい」
青森県内は24日ごろに、津軽を中心に再び警報級の大雨となる可能性があります。気象台はこれまで降った雨の影響で少しの雨でも大雨災害の危険度が高まる恐れがあるとして、注意を呼び掛けています。