大相撲春場所で新入幕優勝を果たした五所川原市出身の尊富士関。5月1日は地元の青森・五所川原市で凱旋パレードが行われました。金木地区での注目は太宰治の生家・斜陽館の前を通過するタイミングです。
午前10時半前。パレードの開始まで5時間以上ありますが、立佞武多の館前には…。
【一番乗りの人】
記者「すごい、まだ10時半ですけども(笑)きょうお目当てとしては」
ファン「尊富士ですよね」
記者「特等席で場所取りされて」
ファン「5時間前行動なので」
同じころの五所川原市金木町。「郷土の誇り尊富士関」と書かれた垂れ幕が掲げられた斜陽館。
【赤平春菜記者】
「斜陽館前のこちらの物産館では、尊富士関連商品が並んでいます」
この日限定のパッケージだというまんじゅうは、午後の追加分がわずか10分で完売しました。そして…
「きゃ~~~!(歓声)」
午後1時半。尊富士関が姿を見せました。金木地区のパレード出発地点。津軽三味線発祥の地にその音色が鳴り響きます。
【尊富士関】
「本当に110年ぶりにこの金木町に集まっていただき、ありがとうございます」(観客爆笑)
「尊富士」節で観客を沸かせると、伊勢ケ浜親方と共に車に乗り込み、パレードがスタートすると、沿道を埋め尽くす人たちからは大きな声援が送られました。
後続車に乗り込んだ尊富士関の祖母・工藤洋子さんも笑顔。
【地元の中学生】
「尊富士最高!」(皆)「最高!」
そして午後2時ごろ。117年前に建てられた斜陽館の前を110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士関が通ります。
【訪れた人】
(Q.尊富士関は?)「これ見て何か変な顔していました(笑)」
「(良かったですね、認識してもらえて)そうですね、うれしかったです」
【青森市から訪れた女性】
「私元々相撲が好きで前から応援していたので、青森県から優勝というのがすごく喜ばしいことだと思うので感動しました」
(Q.表情とか印象どんな雰囲気でしたか?)「男らしくてかっこ良くて大好きです」
五所川原地区では立佞武多との共演が注目されていました。
金木地区のパレードが盛況に終わったころ、立佞武多の館では、大型立佞武多「素戔嗚尊」がスタンバイ。
その会場に尊富士関が訪れると、立佞武多との共演が実現。高さ23メートルの立佞武多に対し、並び立つ身長184センチの尊富士関も存在感を見せつけました。
【尊富士関】
「今自分の横にある立佞武多なんですけど、僕の化粧まわしに使われている立佞武多なので、皆さんどうぞ目に焼き付けて」
【宮下知事】
「110年ぶりの快挙ということで、100年に一度のスーパーヒーローがこの青森県から誕生した」
その後車に乗り込んだヒーローは。
【工藤麻衣記者】
「はやしの演奏が鳴り響く中、尊富士関が今、沿道へ向かって手を振っています」
「尊富士~!おめでと~う!」
【手書きプラカードの男の子】
「たけるふじ~!」「がんばって~!」
五所川原市によりますと、5月1日のパレードには、金木地区でおよそ2万人、五所川原地区でおよそ3万5千人、両地区を合わせると全五所川原市民の数とほぼ同じ5万5千人が駆け付けたということです。
【女性】
「めちゃめちゃかっこよかったです。大きかったです」
「目が合ったかもしれないし、さっき」
【女性2人組】
「釧路から見に来たの」「釧路から来たんです」「北海道の釧路」「そうです」
「最高です。わが子のようです。孫ですね」
私たち青森県民に大きな希望を届けてくれた尊富士関。さらなる活躍が期待されます。
【尊富士関の妹 石岡樹映留さん】
「自慢の兄ですね、優しいし」
「まだまだこれからなので、皆で応援して、活躍できたらいいなと思う」
【尊富士関の祖父 工藤弘美さん】
「最高だな。涙出てしょうがねぇ」
「これからけがのないように順調に上がってくれればそれでいいです。あと何も望むことない」
パレード終了後に開かれた会見では…。
【尊富士関】
「僕だけじゃなくて、県民が一番喜んでくれることが、相撲をやって良かったなと思ってるので、ありがとうと言われると、僕もうれしいですよね」
「自分が求める最高の笑顔を県民の皆さんが見せてくれたので、本当に帰って来て良かったなと思っています」
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