３冠を目標に掲げていた２０２３年度の青森山田高校サッカー部。この夏は、一つ目のタイトルを懸けて、北海道旭川市で行われたインターハイに挑んだが、３回戦で明秀日立（茨城）に試合終了間際に失点。１－０で敗れ、２年ぶりの優勝旗奪還とはならなかった。

「相手チームよりも、試合に勝つためのメンタリティーが下回ったことが敗因」と振り返った山本虎主将。監督として初めてのインターハイに挑んだ正木昌宣監督は「自分たちの守備のコンセプトを徹底できなかった。１回戦、２回戦と勝ちはしたものの、歯車が狂っていた。プレミアリーグとの違いに焦りを感じて、ベンチも含めて平常心を持てず、狂った歯車が噛み合わなかった」と分析した。

その後に行われた和倉ユースサッカー大会、青森ユースサッカーフェスティバルでは全国の強豪チームと対戦。青森ユースサッカーフェスティバルでは、決勝戦まで勝ち進むも、仙台育英高校に３－１で敗れ、準優勝で大会を終えた。「３冠がなくなって、気持ちで切り替えようと思ってもプレーに出てしまっていた。フェスティバルは公式戦ではない分、気持ちも沈んでしまった」と山本。また、３冠という目標が潰えたことが、自分たちに想像以上のダメージを与えているとも語った。「反省点が多く出た夏だった」と話す正木監督は、監督として初めて臨んだインターハイやこの夏を振り返り、「自分ももっと出来たはず」と自身に対する反省も口にした。

週末からＵ－１８プレミアリーグが再開する。ＥＡＳＴで首位に立つ青森山田は、９月３日（日）、ホームに旭川実業（北海道）を迎える。「残りの２冠は絶対にとるという強い気持ちを持ってやっていく。後期は１試合も負けたくない！」と熱く意気込む山本。この夏の反省点をいかし、「勝ちにいくことにしっかりフォーカスしていく」と正木監督。

覚悟を決めてピッチに立つ選手たちが見られるか。落ち込んでいるヒマはない。凌ぎを削る最高峰のリーグで、青森山田は頂点を目指す。

取材・文／小野なな（フリー）

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サッカー U-18プレミアリーグEAST 前期を首位で折り返した青森山田高校 　勢いそのままに、夏の頂点に立つことができるか