第102回全国高校サッカー選手権は2日、首都圏各地で3回戦が行われ、2年ぶりの優勝を狙う青森代表の青森山田高校は広島代表の広島国際学院高校に7-0で勝ち、6大会連続でベスト8に進出した。
終わってみれば7得点の大勝も前半は1点にとどまり、「物足りなく感じていた」と正木監督。ハーフタイムでゴールへの意識を植え付けて後半3分に追加点が入ると、その後はロッカールームで厳しい言葉を掛けたFW米谷がハットトリック。指揮官も「チームのエースは彼なので、奮起してくれた」と胸をなでおろす。
点差が開いても攻撃の手が緩まなかったのは、途中交代で出場した選手たちの働きが大きい。正木監督も「プレミアでも結果を出している選手たちですし、次に向けて好材料」と選手層の厚さには自信を持っている。
控え選手の中でひと際意気込んでいた福岡県出身のFW山下凱也は、前戦の福岡代表・飯塚との試合では出番はなかったが、試合後、旧知の選手たちから「凱也!頼んだぞ!」と声を掛けられ、「ベンチでメラメラ」していたと言う。
後半25分に米谷との交代で出番がやってきた山下は6分後に、同じく交代出場したMF別府のクロスに頭で合わせてうれしい選手権初ゴール。「結果を残せてうれしい」と素直に喜んだが、「自分が試合に出るのは点差が開いている時なので、米谷がいっぱい(点を)取る」と言ってくれることに感謝の気持ちも。
今大会は中1日で最大6試合(青森山田は5試合)を戦い抜く短期決戦。登録メンバー全員の力で頂点を目指す。
取材・写真/小野なな(フリー)
全国高校サッカー 青森山田は広島国際学院(広島)に勝利 6大会連続でベスト8進出