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津軽塗と融合したシルバーアクセサリーが世界の愛好者へ 香港出身カメラマンが取材「知ってもらいたいもの(想讓你知道)」

2024.04.27(土) 07:00

津軽の伝統工芸品、津軽塗と融合したシルバーアクセサリーが世界中の愛好者へ渡っています。津軽塗の魅力を世界へ。弘前市でアクセサリーを制作する男性を香港出身のカメラマンが取材しました。

【木村祐介さん】
(シルバーをたたく)
「うちの作品を通じて、津軽塗を知ってもらえる機会が増えたらいいなと思っています」

弘前市にあるシルバーアクセサリー店「BLUE HAWK」。津軽塗と融合したアクセサリーを制作販売している木村祐介さん(41)です。9年前に店を構えました。

【木村祐介さん】
「弘前は、元々鷹岡町と呼ばれていました。青森県の弘前から発信する意味で『BLUE HAWK』という名前にしました」

20代の頃に東京のジュエリー店で働いていた時、古里弘前の魅力を知らない人が多いことに気付きました。

【木村祐介さん】
「東京に住んでいた時に、友達に『青森って何があるの?』と聞かれて、その時は何も答えられず、リンゴとか、それぐらいしか答えられなかった。自分で調べてみたら、津軽塗という伝統工芸品があると知って、それとジュエリーと合わせたら面白いんじゃないかなということで始めたのがきっかけです」

この日は、津軽塗職人の北畠栄理子さんが店を訪れました。ジュエリーに使用するパーツを作ってもらっています。

【津軽塗職人 北畠栄理子さん】
「もうちょっと時間がたつと色が上がってくるから、鮮やかになってくると思います」

【木村祐介さん】
「いい感じです、ありがとうございます」

北畠さんは、これまで津軽塗のアクセサリーは制作していましたが、シルバーアクセサリーとの融合は新しい発見となりました。

【津軽塗職人 北畠栄理子さん】
「シルバーと組み合わせることで、漆だけのアクセサリーよりは、別の層に男女問わず受け入れてもらえるものになるのではないか。『何だろう』と思わせられる力はあると思います。海外の人に向けても」

ジュエリーは、すべて手作り。銀を溶かすところから始まります。溶かした銀は型に入れ、加工しやすい大きさにします。

そして、たたいて板状にしたものを羽の形に切り取ります。羽の質感を出すため、タガネで打ち付けます。糸ノコで切り込みを入れた後、形を整えます。

国内外からの注文が殺到し、客の手元に届くまで1年以上掛かります。

独特の模様の津軽塗と、光沢感のあるシルバーが融合したアクセサリーは、SNSで世界中に発信されました。

津軽塗を知らなかった人たちに、関心を持ってもらうきっかけとなりました。

その一人、香港に住むヘクターさんです。

【香港の購入者 ヘクターさん】
「私が購入したアクセサリーです。津軽塗の文化を伝承することができると思います」
「津軽塗とシルバージュエリーのコラボレーションによって、自分は津軽塗の存在を知りました」
「普段は見かけないです。普通の津軽塗は箸やおわんが多いイメージです」
「津軽塗を身に付けられることは、結構特別なことだと思います」

【木村祐介さん】
「『バカ塗り』と言われるぐらいの津軽塗を、それだけ手間が掛かるのに、今でも作っている人たちがいるということを知ってもらえたらいいじゃないですか」
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