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住民からの提案で実現 青森県と青森市が連携 「ダムの警報設備」で災害時の素早い情報伝達

2024.05.02(木) 18:45

始まりは住民からの提案でした。青森県と青森市、住民が連携し、災害時の素早い避難を呼び掛けるための情報伝達が実現しました。

【福代隼士アナウンサー】
「多くの旅館も立ち並び、観光スポットにもなっている浅虫温泉。万が一この地域に津波警報が出た際に、素早い避難を呼び掛けるための訓練が行われました」

手順が書かれた資料を入念に読み込むのは、青森市浅虫地区の住民たち。

【サイレンのボタン押す住民】
「どこだったけ、これだね(ボタン押し、サイレンが鳴る)」

【アナウンスする住民】
「訓練、訓練、こちらは青森市です」

住民が操作している警報設備。普段は、浅虫ダムの水を放流する時に使用されていて、下流にいる人たちに注意を呼び掛けるために、県が設置したものです。

この設備を活用し、市から提供された避難情報を、住民自らが地域全体に伝達するための訓練が行われました。

実際にアナウンスした住民は―。

【訓練に参加した人】
「やはり緊張しますね」
「これはもう次回も率先して参加して、とにかく慣れる以外方法がないでしょう」

市ではこれまで、広報車やメールマガジン、SNSなどで避難情報を発信していましたが、県の警報設備を活用することで、住民だけでなく観光客にも、より早く直接情報を伝達できるようになります。

実はこの取り組み、町会からの提案が自治体を動かし実現に至ったものなのです。

【青森市 鈴木健仁危機管理監】
「(浅虫町会から)この浅虫ダムの警報装置が活用できないかということで相談がありましたので」

町会から相談を受けた市が、設備を管理する県と調整し、県の警報設備としては初めて災害時の活用が可能となりました。

【青森市 鈴木健仁危機管理監】
「いろんな手段で、住民に対して情報を提供して、安全に迅速に避難していただくという、そちらにつながっていけば良いと思います」

【浅虫町会・山内春樹会長】
「浅虫は、温泉地で旅館とかありますよね」
「旅館に入っている観光客の方に、テレビだけではなく、いち早く避難につながるのではないかと思っています」

住民だけでなく、観光客も守るための提案。浅虫ダムの放流警報設備を活用した情報伝達は、津波の他、河川の氾濫や土砂災害などの避難情報でも活用されます。
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