青森県立美術館で開かれている写真展「KIKORI 木は長い夢を見る」には、写真家・山口規子さんが撮影した作品72点が展示されています。
【写真家 山口規子さん】
「石ヶ守勲さんを見た瞬間に『これは本物の木こりだ』と思って」
山口さんが撮影したのは、新郷村の林業家、石ヶ守勲さん。出会った当時95歳でした。
【写真家 山口規子さん】
「すごく山を大事にしている方で、毎日山に入って手入れされているので、大変勉強になりました、撮影しながら」
「林業は春夏秋冬と作業が違うので、その季節ごとに(関東から)通って撮らせていただきました」
天井からつり下げられた作品は、和紙に写真がプリントされています。木を原料とする和紙が風に揺られ、まるで森を抜けるような感覚を味わえます。
会場には、石ヶ守さんの孫が訪れていました。
【石ヶ守勲さんの孫 佐々木由紀さん】
「すごく良い笑顔だなと思って」
「祖父が山が大好きだったので、こういうふうに形に残していただいて、本当に感動しています」
山口さんが2018年から始めた新郷村での撮影は、石ヶ守さんが亡くなった今も続いています。
【写真家 山口規子さん】
「東京展、大阪展、そして最後に青森展ということで、写真を1枚1枚見ていただいて、“音のない映画”を見るみたいな感じで見ていただけたらなと思います」
写真展は30日まで開かれていて、24日にはギャラリートークが行われます。