【南部町 工藤祐直町長】
「当町の主張が認められなかったということで、非常に残念な結果であり、納得はしておりませんが、決定は決定として受け止めて、手続きを進めてまいります」
「今回の最高裁判所の判断は、今後の自治体運営に、相当程度の影響を与えることが危ぐされるのではないか」
南部町の工藤祐直町長は、会見を開いて、上告が棄却されたことを報告しました。裁判では、落札した工事の契約を町議会に否決された地元の建設会社「夏堀組」が、損害賠償を求めて町を訴えていました。
2018年、南部町の新庁舎建設に関連した公共工事を指名競争入札で落札した「夏堀組」。条例により町が発注する5千万円以上の工事の契約は、議会の可決を経なければ契約できず、議会で否決されたことにより、受注できなくなりました。
また、改めて実施された指名競争入札では指名から外されました。
一審では議会の否決判断に逸脱や乱用がみられないとして、原告の「夏堀組」が敗訴、二審では、議会の否決判断に合理的な理由がないなどとして「夏堀組」が逆転勝訴。そして最高裁では、町の上告が棄却され、判決が確定しました。
これにより、町が原告に支払わなければならない賠償金などの額は、合わせて185万円ほどに上り、これらは公金で支払われる予定です。