祭りの開幕までおよそ1週間に迫り、ブルーシートの中では、「削り出し」という作業が行われていました。
作っているのは、北海道函館市を代表する洋風建築、「函館ハリストス正教会」です。
【藤原アナウンサー】
「私が今取材をしているのは、大体1階の屋根の辺りの高さになります、上から削っていって、ちょうど半分ほどまで来たということです」
巨大な雪のブロックを上から削っていき形を作る「大雪像」。
少ない雪をかき集めた影響で表面には汚れが。上から白い雪を塗る作業が行われていますが…。
【自衛隊協力隊 柴田満作業隊長】
「ザラメ(雪)なので全然だめなんですよ、くっつかないんですよ」
周辺では、きれいな新雪を探す隊員の姿が。貴重な雪を表面だけ丁寧に集めます。
弘前市では、この6日間、平均気温が1℃を超え、中には最高気温が10℃に迫った日も。雪像自体も、思うように固まりません。まさに天気との戦いです。
【自衛隊協力隊 三上伸一隊長】
「温暖化で中止になったという事例が1回も無いので、祈るばかり」
暖冬とはいっても、屋外での作業は隊員たちの体にもこたえるよう。
【小隊長】
(Q.午前中の作業で濡れた?)「そうですね、しばれてます」
「寒いですけれど、隊員を鼓舞して、いい所まで持っていきたいと思います」
まつり開幕を翌日に控えた8日。ブルーシートと足場が取り除かれ、大雪像の姿が見えていました。1週間前は、まだ雪のブロックだった1階部分も、忠実に再現されています。困難続きだった今シーズンの制作。暖冬にも負けず、隊員たちの力を合わせ、予定通りの完成までこぎつけました。
【自衛隊協力隊 柴田満作業隊長】
「雪自体がすごく汚れた雪だったんですけど、完成してみれば、まぁまぁ何とか見せられるような状態にはなったと思います」
「一生懸命作りましたので、ぜひ公園のほうに足を運んで雪像を見ていただきたいなと思います」
「弘前城雪燈籠まつり」は、2月9日から12日まで、弘前公園で予定通り実施されます。