「元々は一連の作品とされていた2組のふすま絵。150年の時を経て再会することになりました」
中泊町の宮越家が所蔵する「春景花鳥図」とイギリスの大英博物館が所蔵する「秋冬花鳥図」。
江戸時代初期の狩野派による作品とされ、元は奈良県の談山神社が所蔵していましたが、明治維新後の混乱の中で流出したとされています。
【宮越家12代目当主 宮越寛さん】
「歴史の転換点に立ち会えた幸せを、ひしひしと感じているこのごろです」
一方、キヤノンと京都文化協会が共同で行う「綴プロジェクト」が2018年、「秋冬花鳥図」の高精細な複製品を制作していました。
そして2024年秋、2組のふすま絵が対の作品だったと発覚したことで、今回の同時展示が実現したのです。
【坂本佳子記者】
「こうやって目の前にすべて並ぶと圧倒的な存在感がありますね。これが400年も前に描かれたものだなんて信じられないです」
【美術史家 山下善也さん】
「これがつながるという所が一番気になる所だと思います。ただし、僕が最初にこれとこれが仲間で同じものじゃないかなと思ったことの1つは、実は金銀砂子の扱いだったんですよね」
展示は、2025年度限定で、宮越家の公開日に合わせて行われます。春の一般公開は23日から6月29日まで。事前予約制となっています。