厚生労働省が発表した人口動態統計によりますと、2024年の県内の出生率は前の年より0.09ポイント低下し1.14となりました。統計開始以降最も低く、6年連続で前の年を下回っています。
そして、出生数自体も減っています。2024年に生まれた赤ちゃんは5099人と過去最少を更新しました。
少子化の進行について宮下知事は―。
【宮下知事】
「このままいくと、青森県はなくなります。現実にそうした環境にならないように、私たちとして挑戦を続け、その挑戦に賛同していただける多くの県民の皆様と一緒に、目標達成に向けて取り組んでいきたいと考えています」
県は、出生数の増加につなげようと、2025年度から一般不妊治療の助成を始め、実質無償化しました。
【宮下知事】
「新しい不妊治療制度の成果としての赤ちゃんはまだ誕生していないので、そういったことが出始めると、この出生数の減が緩和されたり、増えたりすることがあって初めて成果が出てきているという環境になってくれると思っています」
子育て施策に詳しい専門家は、深刻な問題だと受け止めています。
【青森明の星短大 最上和幸教授】
「基本的には、若い人が子どもを生み育てることに対する不安、子育ては大変だという意識が非常に強くなっているのではないかが(理由として)挙げられると思います」
さらに少子化対策は国全体の問題だと指摘します。
【青森明の星短大 最上和幸教授】
「子育て支援・子ども支援にはお金がかかる。それぞれの自治体の施策だけじゃなくて国全体として進めていく『こどもまんなか社会』と言われていますけれども、それに応じた財源もしっかり確保していくことが大事になる」
また、出生数から死亡数を差し引いた自然増減数はマイナス1万5412人となり、減少幅が拡大しました。