陸奥湾全体のホタテのへい死率は51.2%で、最も被害が大きかったのは、青森市漁協造道支所の97.3%となっています。
推定される要因として、餌不足や高水温の長期化があげられるとしています。
こうした状況を踏まえ、新たな追加対策として陸奥湾の入り口にあたる今別町や佐井村などで稚貝を確保するための採苗試験を行うほか、ホタテの餌に関する調査を行い情報発信を強化します。
【宮下知事】
「各漁協から要望が強かったところが養殖している場所がどうしても高水温になって、沖に出せば深いところもありますので、高水温を避けるための養殖試験を沖で実施できるそういう環境を整えていこうと考えています」
一方、野辺地町などで確認されたタイによる食害については、水産総合研究所の調査結果をもとに対策を検討する考えを示しました。
【宮下知事】
「環境が一つ変わるといろいろなものが変わっていくということが今回分かったので、原因を考えてすでに試験を開始しています」
また、県は7月に漁業者向けの相談窓口を設置することにしています。
高水温などによるへい死で、そもそも危機的な状況にある陸奥湾ホタテですが、ここにきてタイによる食害も確認され、過去にない被害状況となっています。対策は急務といえそうです。