「石山被告が裁判所へ入りました、きょうの裁判で判決が言い渡されます」
みちのく記念病院の元院長石山隆被告(62)は、弟で医師の石山哲被告(60)と共謀し、おととし3月、病院に入院中の男が同じ部屋の男性の顔を歯ブラシで刺し殺害した事件で、男性の遺族に死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を渡し、事件を隠そうとした犯人隠避の罪に問われています。
これまでの裁判で起訴内容を認めた隆被告。検察側は懲役1年6カ月を求刑し弁護側は執行猶予付きの判決を求めていました。
青森地裁で開かれたきょうの判決公判。藏本匡成裁判長は、「事件を隠す目的で犯行に及んだ動機は身勝手で浅はかなものというほかなく医師の職業倫理にもとる行動の延長線上で起きたものと理解できる経緯を含めて酌量の余地はない」「組織的に行った不正行為であるという点において、犯行態様が悪質であるばかりか医療への信頼を大きく揺るがすものである」としました。
その一方で今後は病院等の管理・運営に関与することは考えていないと述べ反省の態度を示していることや石山被告が医師法上の行政処分を受けることが見込まれるなどの事情も認められるなどとして、懲役1年6カ月執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。















