【まさひろ林檎園 工藤昌弘社長】
「農家の手取りを増やしたいし、もっとリンゴの価値を高めたい、もっとおいしい物を高品質な物をお客さんに届けたいということで、新たに100万円というリンゴを作るのに挑戦しようと思いました」
こう話すのは、弘前市前坂にある「まさひろ林檎園」工藤昌弘社長です。
従業員たち14人で30の品種およそ1万本のリンゴの木を育てていて、その中から木を厳選し高品質なリンゴ作りを進めています。
始めに取り組んでいるのは、リンゴの木の土壌改良。何も手を付けていない土に金属の棒を刺し込んだところ、棒は20センチも刺さりませんでしたが―。
【まさひろ林檎園 工藤昌弘社長】
「ホタテの残さ堆肥や菌をまいて土を作っているところなんですけど、そこに刺してみるとこう入っていき1m近く、60~70cmくらい入ってくとそれだけ土が軟らかくなっているという」
土にホタテの残さ堆肥のほか、酵母菌などを加え、その働きにより、土が軟らかくなり、木がたくさんの栄養分を吸いやすい状態にするということです。
また、葉には酢酸を散布します。これにより、光合成が良く進み、木がいきいきするそうです。
将来に向けた取り組みとして、自ら苗木作りもしています。高品質なリンゴを作るには、最初の苗木から育てることが肝心だと考えているからです。
そのほか、生育状況のデータを収集するなど細かくデータを管理し、最上級のリンゴを作る考えです。
【まさひろ林檎園 工藤昌弘社長】
「形・味・糖度すべてにおいて、一番の物を作るのが前提なんですが、これが目標なんですけども、それに近い物を皆で協力してできればと思っています」
リンゴを収穫するのは、10月から11月。
果たして1個100万円のリンゴができるのか、工藤さんたちのたゆまぬ努力にかかっています。