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みちのく記念病院 殺人隠ぺい初公判 元院長 起訴内容認める

2025.09.25(木) 18:45

【裁判長】
「(起訴事実について)何か述べておきたいことはありますか」

【石山隆被告】
「間違いありません」

【裁判長】
「全て間違いありませんか」

【石山隆被告】
「はい」

法廷で何を語るのか。注目されるみちのく記念病院の元院長 石山隆被告の初公判が青森地方裁判所で開かれ、起訴内容を認めました。

2023年3月、八戸市のみちのく記念病院で入院中の男が同じ部屋の男性の顔を歯ブラシで刺し殺害。院内で起きた殺人事件は、匿名の通報によって明らかになりました。その事件を隠ぺいしたとされているのが当時の院長と医師の兄弟です。

起訴状などによりますと、病院を運営する医療法人「杏林会」の元理事長で病院の元院長石山隆被告(62)は、弟で医師の石山哲被告(60)と共謀し、院内で殺害された男性の遺族に死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を渡すなどして、事件を隠そうとした犯人隠避の罪に問われています。

石山隆被告は8月、保釈金1千万円で釈放されていて、青森地裁での初公判にはタクシーに乗り弁護士と共に姿を現しました。

検察側は冒頭陳述で、うその死亡診断書を作成した経緯を明らかに。隆被告が男性の主治医だった哲被告に「ワイセ・白血球が高いから肺炎でいけるんじゃない」などと言われ、看護師に対し、電話で認知症が疑われる医師に死因を肺炎とする死亡診断書の作成や、遺族への死因の説明をするよう指示したと指摘しました。

一方、弁護側は犯行の動機について、「隆被告は、まさか死亡すると思っておらず、混乱した。哲被告に言われ、『病院を守りたい』ために、肺炎とする死亡診断書の作成を進めた」と述べました。

次回は29日に被告人質問などを行い結審する予定です。

この事件を巡っては虚偽の死亡診断書の作成が常態化されていて実際に診療をせず、死亡診断書を書くだけの「みとり医」がいたことも分かっています。

犯行の動機にどこまで迫れるのか、病院の異常な体制をどこまで立証できるのか注目されます。

なお、弟の石山哲被告の裁判の日程はまだ決まっていません。
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