【大間のマグロ漁師】
「我々ができるのは、それくらいのものだと、お返しの意味でさせてもらっています」
そこには、漁業者同士、かつてのご縁がありました。
青森県大間町の役場を訪れた竹内正弘さん(72)。
【マグロ漁師 竹内正弘さん】
「初売りのマグロ3本ぐらいあったものだから、(一番マグロの)該当になる魚じゃないけど、これで何とか寄付しなきゃねぇなって」
能登半島地震の被災地に向けた義援金200万円を、大間町の野﨑尚文町長に手渡しました。
実は竹内さん、今回の地震で大きな被害のあった石川県輪島市を、10年前に訪れていました。
【マグロ漁師 竹内正弘さん】
「石川県の門前の鹿磯漁港の組合にお世話になって、マグロの調査で行ったんですよ。1カ月ぐらいしかいなかったけど、良くしてもらってね」
「我々ができるのは、それくらいのものだと、お返しの意味でさせてもらっています」
竹内さんは、これまでに7回、東京の築地や豊洲市場の初競りで「一番マグロ」を釣り上げている「大間のマグロ漁師」。
その「大間のマグロ漁師」名義で、これまでも2011年から毎年、青森県内の養護施設に寄付金を贈っていました。
今回の義援金は、大間町を通して石川県輪島市に贈られます。
能登半島の北側では、海面隆起により海岸線が後退した所もあります。
被災地の漁業者に対してメッセージを求められると、竹内さんは「(魚を)取りたくても取れない状況にあるだろうからね」と言葉を詰まらせていました。