非公開で行われた県金融経済懇談会では、県内の金融経済界の代表などが、日本銀行の田村直樹審議委員と県内の経済動向について意見を交わしました。
その後の会見で田村審議委員は、県内経済の見通しについて、インバウンド需要の高まりで観光業を中心に緩やかな回復傾向が続くとしたうえで、物価上昇で落ち込む個人消費については、所得と支出の好循環が生じる必要があるとし、「高めの賃上げ実現が重要」と述べました。
【日本銀行 田村直樹審議委員】
「今春の春闘において、高めの賃上げが実現することが非常に重要であると思います」
また、人口減少や全国との所得格差といった構造的な課題については―。
【日本銀行 田村直樹審議委員】
「(重要なことは)県全体として労働生産性を高め、1人当たりが生み出す付加価値を増加させるということです。デジタル技術の活用も重要な施策になると思います」