販売されるのは、青、緑、赤の3つの鬼の顔を表現した土人形、「鬼コ面笛」です。
伝統工芸、下川原焼土人形の職人、高谷智二さんが制作しています。観光コンテンツづくりに取り組む、青森県の中南地域県民局から依頼されたもので、「古津軽の鬼伝説」をテーマにしています。
いずれも津軽地方の神社の鳥居に鎮座する「鬼コ」をイメージしたもので、緑は、弘前市撫牛子(ないじょうし)にある八幡宮の「鬼コ」。ギラギラした目と、とがった白い歯が特徴です。
青は、青森県平川市日沼にある三社神社の「鬼コ」で、小さな白い目と太くて赤い眉が印象的です。
赤は、弘前市石川にある八幡宮の「鬼コ」で、全身が真っ赤なのにつぶらな目だけが緑色になっています。
鬼が持つ力強さや怖さは、下川原焼土人形という工芸品には本来ない要素。それをどう表現するか、高谷さんは試行錯誤を繰り返したそうです。
そうしているうちに…。
【下川原焼土人形職人 高谷智二さん】
「要は、自分の思い通りにやってみようということで、元のとはだいぶ違うかもしれないけど、そういうふうな形で結局は可愛らしくなってしまったのかなと思いつつ、それで良いんじゃないかと思って作成しています」
もちろん、「鬼コ面笛」という名前の通り、笛として音を鳴らすこともできます。
「ピーーーーピーーーー」
【下川原焼土人形職人 高谷智二さん】
「気に入ったら、自分の近くに置いておいてほしい。それが一番ですかね」
下川原焼「鬼コ面笛」は、4月1日から、弘前市の津軽藩ねぷた村や青森市のアスパムなどで販売されます。1個1375円です。