【社中 松谷宗展さん】
「太宰治が高校生のときに描いていた、ノートとかにびっしり絵を描いているんですけれども」
太宰治の小説「津軽」の発刊80周年を記念して作られた「太宰治ハイスクールアートシリーズ」。
日本を代表する小説家・太宰治が高校時代に描いたというイラストを、トートバッグやTシャツなどにしました。
10月1日の販売開始以来、その反響は…。
【社中 松谷宗展さん】
「関東、関西、中国地方とか他県の方からの注文が本当に多くて、年齢層も10代から60代くらいまですごく広い幅で、50~100単位でしか(生産が)できないんですけれども、50だと2日とかで完売してしまうので」
グッズ制作のきっかけは、太宰の「意外な一面」を多くの人に知ってほしいという思いからでした。
【社中 松谷宗展さん】
「小説のようなイメージではなく、めちゃくちゃおちゃめな方だったんだよって」
「サインの練習とか、若い方でもやっているような『自分が有名になったらこうやるぞ』みたいな文をノートに書いていたりして、エンターテイナー的な部分もあったんだなって」
記念グッズを購入できる場所の一つが、日本海に面する中泊町小泊の小説「津軽」の像記念館です。
「津軽」は1944年に発刊。太平洋戦争末期、当時35歳の太宰が、故郷の津軽半島を巡る旅に出る物語です。
記念館の前の像は旅の最後、自身の幼少期に世話をしてくれた女性「たけ」と、久々の再会を果たした場面。
目の前にある小泊小学校の運動場を眺めながら、「平和とは、こんな気持ちの事をいふのであろうか」と思ったといいます。
【社中 松谷宗展さん】
「太宰治のファンの方が、ここまで足を伸ばしてくるのって結構大変、電車が通っていないので。こういう一面もあるんだよっていうのをここに来ればわかるよ、という、そういう気持ちで作った」
「太宰治ハイスクールアートシリーズ」で一番人気のトートバッグ、ほかにTシャツとキャップの3種類があるということです。
イラストが可愛らしいですよね。
太宰は画家と小説家のどちらになろうか悩んでいた時期もあるくらい、絵が上手だったそうです。
Tシャツの右下に描かれている男性の顔は、おそらく太宰が好きだった、小説家の芥川龍之介ではないかといわれています。
これらの商品は、「社中」のオンラインショップと、青森県内では中泊町の「小説『津軽』の像記念館」と五所川原市・産直メロスの2カ所で販売しています。