【藤原祐輝アナウンサー】
「青森ねぶた祭の運行コースです、交差点を挟んで向こう側が市道になります。そしてここから新町通りが始まります、こちら県道になるんですが、今回議題に上がったのは、新町通りに祭り期間設置される観覧席についてです」
祭り期間中、新町商店街振興組合は、青森県から「道路占用許可」を得て、無料観覧席およそ3000席を設置しています。
青森市議会の定例会で、中村美津緒議員は、この「誰でも座れるはずの無料席」について取り上げました。
【中村美津緒議員】
「占用許可申請にあるようなおもてなシートは全体の1割も満たなかった、誰でも自由に座れる旨の表示はなく、その雰囲気もない」
「無料観覧席が実際には予約席、または指定席となっていた実態、西市長はご存知でしたでしょうか?」
西市長は登壇せず。代わって答弁した横内信満経済部長は。
【横内信満経済部長】
「市としては無料であるのか、そして何席設置されているのかなど、詳細な運用等は承知してございません」
無料席をめぐる問題。ポイントが2つあります。
1つは、新町商店街振興組合が、なぜ県から許可をとれているのか?
もう1つが「無料観覧席」として設けられた席の実際の運用についてです。
1つ目から見ていきます。
運行コースは、国道・県道・市道がありそれぞれ管理者が違います。観覧席を設ける場合に「道路占用許可」が必要なんですが、ガイドラインによると、本来は青森市を含む団体ではないので、新町商店街振興組合に占用許可は出せないそうなのです。
県に関しては、許可を出しています。
許可が出ている一番の理由が「奉仕活動の一環として」という側面です。
無料観覧席、組合員による清掃活動、トイレの貸し出し、今回は無料観覧席について絞ってみていきます。
画像を見ると確かに「おもてなシート」と貼り紙がある席はありますが、その前には名前が書かれた席もあります。
自由席といいつつ、指定席のようになっている実態について、新町商店街振興組合は青森朝日放送の取材に対して「あくまでも席の管理は各店に任せている。席に名前を書かれていたのを目撃した時には、直接または店に注意をしている」とコメント。
「無料観覧席」の存在を知らない方が多いことに関しては、場所も良くPRをすると大混雑が予想されるので、積極的にPRはしていない、ということです。
2025年以降については、東青地域県民局や警察から許可をもらえたら、設置できればと考えている、とコメントしています。