雪害が起きた時、どのように対応するのか、電力会社の停電パトロールに密着しました。
津軽地域の山沿いです。雪の重みで倒れた木が電線に掛かり、断線しています。このような時に出動するのが、東北電力ネットワークの作業員です。
【稲葉千秋アナウンサー】
「このように除雪がされていない場所で停電が起きた場合、スノーシューを履いて歩いて改修作業に向かうということなんです。ということで、私もきょうは雪害パトロールに同行させていただきます」
同行したのは、弘前電力センター管内の、黒石市・虹の湖周辺。今シーズン、停電の発生が多い地域です。
【東北電力ネットワーク弘前電力センター 滝口亮配電主査】
(Q.年末年始の大雪では歩くのも大変だった?)「そうですね。スノーシューを履いても腰辺りまで(雪が)きたり」
「それで2キロとかそれくらい歩いたりしていました」
雪に覆われた道は、冬場以外は車が通れるそうです。この先に、電柱がありますが。
【東北電力ネットワーク弘前電力センター 滝口亮配電主査】
「普段除雪がされていないので、こうやって歩いて行くんですけど、見ての通り道路に倒木している場所があって、例えば雪上車とか使う場合はこういうのも除去しながら進んでいくイメージですね」
(Q.この木は雪の重みで倒れてしまっている?)「全部そうなんです」
斜面に近い電柱は、雪崩などの危険があるため、すぐには近づかず、双眼鏡を使って目視で異常がないかを確認します。
倒木があった場合、最大7.5メートルまで伸びる万能操作棒を使います。先にのこぎりが付いているため、上下に揺らしながら木の枝を切り落とします。
この他にも作業員は様々な工具を身に着けます。
【稲葉千秋アナウンサー】
「かなりずっしりきますね。重たい。これを持って電柱の上に登るんですか」
今シーズンは濡れ雪が多く、寒暖差も大きかったため、樹木への着雪による倒木が増え、それに伴う停電被害が特に多かったそうです。
【東北電力ネットワーク弘前電力センター 滝口亮配電主査】
「ふぶいている中とか夜間とか、結局気温が低い時に作業するのでその辺は注意していました」
今回のパトロールでは異常は見つかりませんでしたが、管内で漏電の発生を感知した場合は電力センター内の警告が作動し、すぐに原因の特定に向かうということです。
【東北電力ネットワーク弘前電力センター 滝口亮配電主査】
「今年はちょっと集中的に降ったのでかなり被害は多かったです」
「いつどのような災害があっても対応できるように、日頃から訓練もしていますし準備はできています」
私たちの生活に欠かせない電力を守るために、この年末年始は、皆さん交代で昼夜問わず、復旧作業に追われていたそうです。
雪のシーズンはまだ続きますが、出動が増えないことを願いたいです。
東北電力ネットワークは、大雪により電線が切れたり、垂れ下がったりしている場合は、危険なので絶対に触らず、ホームページのチャット、もしくはコールセンターまで知らせしてほしいと呼び掛けています。