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スタバ社員が栽培体験 青森県産リンゴの魅力を“地域全体で”

2025.03.10(月) 18:45

地元のリンゴの魅力を地域全体で考える取り組みです。世界最大規模のコーヒーチェーンの社員が、青森県産リンゴを育てます。

【弘前シードル協会 高橋哲史会長】
「日本一のリンゴ産地、皆さんが今応援しようとしているリンゴ農家の8割は後継者がいないというのが今の現状です」

弘前市で、リンゴの現状や栽培方法について学ぶのは、世界中でコーヒーストアの経営などを行うスターバックスコーヒージャパンの社員たちです。

スターバックスの弘前市内の店舗では、2019年、「りんご隊」を結成。

【りんご隊 福原美南さん】
「私たちの強みである、親しみやすさだったりですとか、お客様と関わることで、全くリンゴに興味がなかった方に対しても間口を広げたい、リンゴの価値を分かっていただきたい、再認識していただきたいという気持ちで始めたのがきっかけです」

その一環として、リンゴの生育状況やコーヒーとリンゴの楽しみ方などを情報発信してきました。働く人の中には、リンゴ生産者とスターバックスを掛け持ちしている人もいます。そして2025年は初めて、市や弘前シードル協会が協力し、せん定から収穫まで年間を通して体験します。

【弘前シードル協会 高橋哲史会長】
「あっち(西)岩木山、太陽は南にある。つまりあっちから太陽が昇ってくるのですよ。昇って来てこう来て、岩木山の方に沈んでいく。なので、日当たりが良いのはこっち側なのです」

日当たりを考えたり、必要な枝の見極め方といった、せん定のさじ加減を学んでいました。

「そうそうこの向きで」「こう?え?こうですか」「ううん」「なんだ?」

普段使うことのない用具。持ち方一つに大苦戦です。

【弘前シードル協会 高橋哲史会長】
「切ったらもうくっつきませんからね」

「エイヤー、よいしょー」「おー」

【弘前シードル協会 高橋哲史会長】
「一番最初に即答したあれが、実は(必要)だったんじゃないの」

「ぎゃ…やっちまったじゃ」

【スターバックスコーヒー弘前さくら野店 福原美南さん】
「せん定って一つが正解じゃないんだなと気付きまして、本当にかっこいいなと感じています」

実は、切る作業ではなく、残す作業と言われるせん定。その奥深さも学びます。

【スターバックスコーヒー弘前公園前店 福澤芽依さん】
「より一個一個のリンゴに対するこういう作業を踏まえて、この形になったのだなと、愛着がすごく芽生える時間だったなと思いました」

【弘前シードル協会 高橋哲史会長】
「リンゴの問題ってどうしても農家の、農業の世界の問題って捉えられがちなのですけど、ことさらリンゴに関しては地域全体に影響が出る問題なので、地元で商売をされている人全体を巻き込む問題だと思うのですよね。
だからきょうみたいに、皆の問題として考えてもらう必要があるかなと思っていて、そういった意味では一緒に地域の問題を解決していく仲間になってくれればなという思いはあります」

社員たちは、リンゴづくりを通して地域の人たちとの交流のきっかけを考えます。また、市や関係機関と協力してリンゴ植栽150周年も盛り上げたいということです。
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