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ニホンジカによる食害が急増 青森・黒石市で初の対策検討会

2025.03.21(金) 18:45

青森県黒石市内のリンゴ農園の木ですが、幹や枝表面の皮がはがれてしまっています。これはニホンジカによるものとみられています。このような被害が例年と比べて多いことから、黒石市で、対策検討会が初めて行われました。

検討会には、市の鳥獣被害対策協議会や猟友会の会員などおよそ20人が参加しました。黒石市では2024年度、3件の食害が発生。市街地を含む3件でニホンジカの目撃情報も寄せられ、例年と比べて多くなっています。

1月には花巻地区の農園で、リンゴの木の樹皮が食いちぎられる被害が確認されました。3月8日から21日朝にかけては、長坂地区の園地でも確認されるなど、被害が拡大しています。樹皮がなくなると木が枯れてしまうため、2025年度のリンゴの収穫が見込めない状況です。

長坂地区の生産者は、刻々と被害の範囲が広がる状況に危機感を訴えます。

【長坂地区の生産者 成田勝さん】
「あれほど上手に皮を食べられるのはちょっとびっくりしました」
(Q.ニホンジカの被害)「私の園地では初めてです」
(Q.収穫の見込み)「現状は多分ほぼ無理なんじゃないかなと思っています」

検討会では、対策として、現在市内に設置されている20基の「くくりわな」をさらに増やすべきか、意見を求めました。

出席者からは、「くくりわな」よりも、複数のシカを一度に捕獲できる「囲いわな」が有効ではないかといった意見が出ました。

市は、今回出た意見を踏まえ、今後の対策を検討します。

【黒石市鳥獣被害対策協議会 佐藤久貴会長】
「これから雪解けが進むにつれて猟友会の皆さんも活動しますので、まず共通認識を持って」
「やっぱり早めの対応ということが必要だなと」

これまでは年に1件くらいしか目撃されていなかったそうで、目撃と被害合わせて6件というのは異例のことだそうです。ニホンジカは群れで生活するため、1度現れると定住してしまいます。被害が拡大する前に早急な対策が求められています。
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