こんばんは。2回目のきょうは青森市にある本州最北の新幹線車両基地についてです。
新青森駅から北へ向かう線路は北海道方面に向かうほかに実はもう一つあるんです。今回の目的地はこの線路が続く先にあるあちらの建物です。
2010年の東北新幹線全線開業に合わせて運用が始まった盛岡新幹線車両センター青森派出所。新青森駅の北およそ2キロの位置にある新幹線の車両基地です。長さおよそ1キロ幅およそ100メートル、およそ9万3千平方メートルの敷地内に車両の留置や検査に使われる設備が備わっています。
長さおよそ250メートルのE5系・H5系新幹線を最大で4編成まで収容することが可能です。
【木邨将太アナウンサー】
「設備の中へと入ってきました。ワクワクしますね。ここは、車両の整備や点検などを行う場所です。プラットホームもしっかりと整備されています。何よりも、ここに来るまでの通路もしっかりと屋根があって流石、雪国仕様だなと思いました」
今回見学したのは「仕業検査庫」という場所。車両の上にある電気を取り込むためのパンタグラフや台車といった車両の下回りを点検するための作業用通路があります。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
「車両を整備する拠点として、日々安全に走行させるための検査や運用後の車内清掃を年中無休で行っています」
主な新幹線の検査は時間や走行距離に応じて日常的な点検から大規模な検査まで4種類あります。そのうち、青森派出所で行われているのは概ね72時間ごとに行われる「仕業検査」です。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
「(仕業検査は)列車を安全に走行させるために必要な機器類の動作に異常がないことを確認のうえ必要な整備などを行っています」
今回はその一部を特別に見せてもらいました。
全線開業の翌年、2011年3月にデビューしたE5系。初期に造られた車両の中にはすでに製造から15年が経過しているものも。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
(Q.この新幹線、U51編成って書いてありましたけれども、もしかしてE5系の中では一番?)「一番新しい編成というふうになっておりまして2023年から運用を開始した車両となっています」
(Q.そして、この中点検中ということで、中、見ても大丈夫ですか?)「どうぞ!」
(ありがとうございます。失礼します)
(Q.座席も検査するんですね)「リクライニング部分の不具合なども点検の項目に入っておりまして作業にあたってもらっています」
(Q.しっかり動くかどうかを確認して)「そうですね」
続いてはドアが正常に開くかの検査。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
(Q.横の赤いランプつきましたね)「ドアが正常に開いたことを確認しています」
(Q.全号車でちゃんとここから見て確認している?)「そうですね」
車両の横にある赤いランプは車側灯と呼ばれドアが開くと点灯し、閉まると消えます。駅で車掌がドアを開け閉めする時、問題が起きていないかを知らせる役割を果たします。
10号車の乗務員室から200メートル以上先の1号車までしっかり点灯するかを確認します。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
(Q.実際にスタッフの方が運転席に乗っても点検するんですね)「そうですね。運転席に乗りまして運転台に搭載されている機器類の確認を行っております」
(Q.ワイパーなども全部動かしてちゃんと動作するか確認していく訳ですね)「そうですね」
(Q.ヘッドライトに変わりましたね)「ヘッドライトがしっかり点灯していることも確認項目の一つになっています」
(4つのライト輝いてますよ。本当くまなく検査するんですね)
東京・新青森間およそ700キロを最高時速320キロで走る東北新幹線。車両の小さな異変にも気付けるよう常に細心の注意を払っています。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
(Q.東北新幹線、豪雪地帯を走ったりしますけども、雪や小売りという点で気を付けていいらっしゃることありますか)
「新幹線が高速で走行することにより、氷雪が飛散して車両や線路設備を破損する懸念があることから夏季などと比べ、外見を含めた車両の状態をより注意深く確認するよう指導しています」
検査や車内清掃などを終えた列車は、次の運行に向け、始発となる新青森駅へと出発していきます。盛岡新幹線車両センター青森派出所では毎日4編成から5編成ほどが出入りしているということです。
【JR東日本盛岡新幹線車両センター青森派出所 石川和弥副長】
「新幹線の運行に携わるものすべてがお客様に安全・安心を提供する主役であるという意識をもって業務に臨んでいます」「今後もより多くのお客様に東北新幹線をご利用いただけるよう社員一丸となって新幹線の安全・安定輸送に努めてまいります」
全線開業から15年を迎える東北新幹線。その運行の一端を、本州最北の車両基地が支えています。
本当にいろんなところを点検しているんですね。これが日常的な頻度でやっている検査。
私たちが乗っている東北新幹線のE5系もデビューからもうすぐ15年になるんですよね。
そうした中、JR東日本は東北新幹線用の新しい新幹線について発表しています。それがこちら!2030年度のデビューを目指しているE10系です。
かっこいい感じのイメージに代わりましたね。濃い緑と明るい緑の2色あるんですけれど、明るい緑の部分は「津軽グリーン」と名付けられています。
青森らしさが入っていてうれしいですね。
早ければ2027年の秋以降に最初の編成が完成して、2030年の営業運転を目指していると。楽しみですね。
あすの特集では新幹線を使った輸送サービス「はこビュン」についてお伝えします。














