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青森市の除排雪を検証① 生活道路に除排雪が入らず 業者の声は

2026.02.26(木) 18:45

昨シーズンに続き災害級の大雪となった県内。特に青森市では生活道路の除排雪が進まず、緊急車両の走行にも支障をきたしました。

なぜ、青森市は去年の教訓を生かすことができなかったのか。きょうとあす2回にわたり検証します。

一向に降りやまぬ雪。道路はデコボコです。

【木邨将太アナウンサー】
「青森市内の交差点でトラックがスタックした模様です」

【坂本庸明記者】
「おっと~いやちょっとこれ通れないんじゃないか」

先月中旬から寒波の影響で雪が降り続き今月1日には観測史上4番目となる183センチの積雪を記録した青森市。

平年値と比較するとおよそ2.5倍です。

これまでに見たことがない光景。市民からは特に生活道路の除排雪に関する不満の声があふれでました。

【市民の不満の声】
「市民を守らないで何の税金なのか。最低限は保障しないとね」

「一番困っているのは灯油が、うちもそうなんですけど、灯油が切れそうになってきている」

「去年の反省踏まえてるんだべか、市長や」

「豪雪災害白書」。これは、昨シーズンの大雪で除排雪が十分に行き届かなかった反省を踏まえ、有識者などの意見をもとに去年9月まとめられたものです。

路面の除雪を一段階目で圧雪を残した状態で車両を通行できるようにし、二段階目で圧雪部分を除雪する「二段階除雪」を部分的に取り入れました。

また、除排雪業者との契約基準も見直しました。

シーズンの累積降雪量が基準値に達しない場合は委託料が減額となるため、業者が出動を控えるケースがあったことから、基準を1メートル引き下げました。

白書に基づいて、青森市は短期間で多く降る雪に対応しようと、スピード重視の新たな除排雪体制を構築した、はずでした。

しかし…

【青森市 西市長】
(Q.昨シーズンの対策が及ばないほどの雪か)「例えば除排雪の対応などはスピーディーにはできていると思いますが、やれどもやれどもさらに雪が降ってくるという状況の中で、なかなか完了できないという状況であります」

今月3日の会見で西市長は、想定を上回る雪で除排雪が追いつかないと説明。

生活道路の除排雪を受け持つ業者は。

【除排雪を請け負う業者】
「あんな1カ月で1.5メートル雪降って対応できるって思ってる方がおかしい。無理無理無理。同じ1.5メートルでも12月、1月、2月っていったのと1カ月一気に降ったのとでは違う」

青森市の雪の降り方を見ると、昨シーズンは12月から雪が降り始めてある程度積もったあと、1月以降は数日の周期で雪が繰り返し降りました。

一方、今シーズンは、12月はほとんど雪がないかと思えば、年末年始から急に降り始め、1月下旬には寒波の影響で一気に積雪が増えました。

累積降雪量は、1月だけで398センチです。

気象予報士は、集中的に雪が降った要因をこう分析します。

【吉田産業気象予報士 関川大介さん】
「特に私が注目したのは、上空の寒気が非常に強かったということです」「一般的にはマイナス12℃以下になると大雪になるが、この頃の気温はマイナス14度から15度と非常に強く、積雪が一気に増えました」

除排雪に入りたくても入れない。そんな状況だったと業者は話します。

【除排雪を請け負う業者】
「町内会の会長から電話きて「いつごろ来られる?」って。ごめんなさい、まったく見込みつかない。何でかと言うと県道がいつ来るかわからない。せっかく入ったと思ったら10~30センチ積もって、またガタガタのまたスタックでいたちごっこだって」

そんな中、宮下知事は市が状況を把握できていないのではないかと指摘しました。

【2月4日知事定例会見】
「そもそも市として危機管理部局・道路部局が市内全体の道路を把握していないのではないかと思っています」「除排雪というのは、去年も言ったと思うが雪国の私たちにとっては基礎的な行政サービスですからそれが行き届かないというのは良くないことだと思いますね」

一方、西市長は一貫してパトロール体制に問題はなく、除排雪状況を把握できていたとの認識を示しました。

こちらはある業者の除排雪の出動記録です。重機の走行時間や速度が記されています。

午後9時ごろから作業を始め、終えるのは午前4時から5時ごろ。夜通し重機を操作し続けた体は、悲鳴をあげます。重機の運転席から落下し、あばら骨を折るけがをしたことも。

【除排雪を請け負う業者】
「足、ひざ、腰から何から、1回ショベルの上で屈伸運動してからじゃなければ落ちていくんですよ。体がふらつく。ふらふらして車酔い。その状態で家に帰って寝ようとしても寝れない」

寒波の期間、8時間の作業で、除排雪できたのは、300メートルから500メートルです。

【除排雪を請け負う業者】
「わたしだちだってさ、諦めかけるもん、こんなに雪が多いし進まないし、電話はバンバンとかかってくるし、私たちはいつ寝るのって話」

10日時点で市内5つの地区では1カ月以上ほぼ除雪が稼働せず。高齢者を中心に、食料の買い出しにも行くことができないなど、まさに命の危機に関わる事態となっていました。

ようやく21日、市は生活道路の除排雪が完了したと報告しました。来シーズンも想定外の雪が降ることは十分にありえます。

【青森市 西市長】
(Q.行政の危機管理という側面でみれば最悪の…)「最悪ってどういう状態ですか」
(Q.市民の生活が、例えば灯油を買いに行けないとか1カ月自分の生活道路の目の前に除排雪が入らない、市民の命の危機に関わることが最悪の状態かなと)「それを想定できましたか?」
(Q.それを想定するまでが行政の役割なのかなと)「いや、今年があったから今度はそうならないようにまた対策を打っていくということだと思います」

世界一の豪雪都市の除排雪はいま、岐路に立たされています。

冬になれば必ず共存していかなければならない雪との生活。青森市の除排雪はどうあるべきか。

あすは危機管理に詳しい有識者の声も交えながらさらに考えます。
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