下北半島の東側に位置する東通村の小田野沢地区。
2月末現在で353世帯・654人が暮らすこの地区では、およそ6割が津波の浸水想定区域内に住んでいます。
日本海溝沿いで巨大地震が発生した場合、この場所に押し寄せる津波の高さは最大9.2メートル。第1波の到達まではわずか22分しかありません。
訓練は「午後11時57分に青森県東方沖を震源とする地震が発生し、村では震度7を観測。その3分後に大津波警報が発表された」という想定で行われました。
村では、大津波警報の発表を受け沿岸の集落に避難指示を出し、住民が車や徒歩で津波浸水区域外の避難施設へ移動を始めました。
住民にとっては初めての夜間訓練。
気温は5℃。さらに風速7メートルの風と雨の中、参加した住民や村の職員などおよそ100人は、海抜17.8メートルの高台にある避難施設を目指しました。
村によりますと、参加者全員が、浸水区域の外に当たる地点を5分から9分で通過。津波の第1波到達まで22分という時間内に、全員の避難完了が確認されました。
【参加者】
「きょうは雨が降って、ズボンも2枚、ヤッケも2枚重ねて無我夢中で歩いてきた」
「皆を引っ張って災害に備えていきたい」
【小田野沢地区自主防災組織 川村哲也会長】
「災害はいつくるか分からない」
「年に1、2回は訓練を行って、自主防災組織の意義付けもしていきたい」
県の被害想定では、東通村で巨大地震が起きた場合、最悪の想定で死者は1200人に上るとされています。
暗闇、寒さ、雨、そして強風。
「最悪の条件」を実際に体験した住民たちにとって、命の重みを再確認する貴重な時間となったようです。
【東通村 畑中稔朗村長】
「自分も歩いてみたが、街路灯が少ないと感じた」
「明るさを保つことが大事なので、照明の設置も早急に対応していきたい」















