元西北教育事務所長の加藤寛隆被告(56)は、2月、不正に作成した合鍵を使って青森市の住宅に侵入した罪に問われています。
青森地方裁判所で開かれた8日の判決公判で藏本匡成裁判官は、被害者夫婦の住居権や住居の平穏を侵害し、複数回にわたる「常習的な犯行」としました。
一方で、反省の態度を示していることなどから、懲役1年執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
弁護人は、控訴について「本人と相談するが、しない方向」と話しています。
また県教育委員会は、行政処分について、するかどうかも含めて「今の時点ではお答えできない」としました。
これまでの裁判で加藤被告は、この住宅に住む元部下の女性に好意を持ち、「普段どういう暮らしぶりをしているか見たい」と、2022年、女性の職場の机に置かれていた鍵の番号をメモして合鍵を作ったことを認めていました。
2023年は、その鍵で1回玄関の扉を開け、2024年は5回にわたって鍵を開けて侵入し、冷蔵庫やごみ箱の中、日記などを見ていたことが分かっています。
合鍵。
警察によりますと、青森県内で住居や事業所などへの建造物侵入事件のうち、合鍵での侵入は2023年は1年間に10件、2024年は7件でした。
一方、2025年は3月末までにすでに6件発生しています。
警察は、鍵などの貴重品はできるだけ肌身離さず、他人に見られない場所で保管するよう呼び掛けています。