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【参院選】「藤原が行く」#29 SNS戦略と注意点は?

2025.07.17(木) 18:45

「藤原が行く」今回はSNSと選挙についてです。

ANNでは参院選について公示日から16日のXのすべての投稿について分析ツールを使って調べました。

その中で、青森選挙区に関連するキーワードの上位10個を並べました。こちらをご覧ください。

候補者の名前や政党名がありますね。中でも、参政党関連は5つと半数を占めました。

候補者を知る上で欠かせないツールとなっているSNS。各候補者もSNSを使って活動の様子を発信していますよね。

一方で専門家は「攻撃的な要素が強まる」危険性について指摘しています。

【自民党 神田潤一衆院議員】
「せーの、もとめちゃ~ん!よろしくお願いします!」

自民党の現職・滝沢求さん。応援弁士たちが親しみを込めて呼ぶ「もとめちゃん」というワードがXの全量分析でも一時、トップ10にランクイン。

3期目を目指す滝沢さんですが、SNSを駆使しての選挙戦は今回が初めて。YouTubeでは毎日午後7時にショート動画を投稿しています。その狙いは・・・

【自民・現 滝沢求候補】
「どちらかというと私は堅く見られるかもしれない。素のままの滝沢を発信していくのも一つかなと思って」「(SNS)見てますよと声をかけてくれる方もいらっしゃるので一定の効果があると考えております」

【立憲・新 福士珠美候補】
「上の方がいい!」
『上行きます?』

街頭演説の直前、動画撮影の場所を探す立憲民主党の新人・福士珠美さん。カメラワークを提案します。元アナウンサーの経験を活かし、リポート風の動画を撮影。今回のポイントは…

【立憲・新 福士珠美候補】
「ずっとこれで行くより、画変わりした方がいいじゃないですか」

実際の投稿がこちら。参院選出馬前から自身の活動をSNSに投稿し、発信していた福士さん。選挙活動としてのSNSの活用についてこれまでとの違いは・・・

【立憲・新 福士珠美候補】
「全然意識していない、行った先々で撮れるなと思ったら撮る」

撮影に慣れている人はこちらにも・・・

【参政・新 加藤勉候補】
「これからも全速前進で頑張ります、突っ切ります、突っ走りますよろしくお願いします」

参政党の新人・加藤勉さんは各地での活動の様子を自撮りでPR!

【参政・新 加藤勉候補】
「自撮りは毎日、自撮り大好き、自撮りの方が伝わると私は思っている」

SNSでの拡散で全国的に支持が拡大している参政党。Xの全量分析でも参政党関連のワードが上位を占めました。

【参政・新 加藤勉候補】
(Q.SNSの拡散力について)「それはすごいものがある、間違ったことはもちろん言えないし、消しても消えないし、そこは慎重にしています」

共産党の新人荻野優子さん。1日に3回以上はSNSを更新できるように意識しているといいます。特に反応があるのが演説スケジュールの告知です。

【共産・新 荻野優子候補】
「若い世代から『SNSで見てきょうここで演説するって聞いたから来た』と言ってもらえることも増えてきているので、ツールとしては今後も大事なものになっていくのかなと感じている」

政治団体NHK党の新人佐々木晃さんも自身のXアカウントで今回の選挙に関わる内容をいくつか投稿していました。

今回の参院選について投票先を選ぶ際に何を参考にするかANNが行った世論調査では、「テレビ」が68パーセント「新聞」が60パーセントとなった一方、「SNSや動画サイト」は32パーセントにとどまりました。

一方で青森大学の学生に取ったアンケートでは「SNS」を情報源としている学生が7割以上というデータも。

情報収集には欠かせないツールとなっているSNS。投稿の中には第三者が候補者の発言などを短く切り取り、より印象に残るよう編集された動画もあります。いわゆる「切り抜き動画」です。

元新聞記者でメディア論に詳しい青森大学社会学部の櫛引素夫教授はこの「切り抜き動画」の危険性についてこのように話します。

【青森大学社会学部 櫛引素夫教授】
「いろいろな脈絡の中での発言の一部分だけを切り取って批判、中傷の材料にしようとする場合は、攻撃的な要素が強まる」

こちらをご覧ください。SNSの投稿をイメージしたものです。
【藤原祐輝アナウンサー】
「ニュースなんて全然見ない、むしろ嫌い!」
動画にはこんなコメントが添えられています。
「藤原アナはニュースが嫌い。キャスターにふさわしくない。」
しかしこの発言の前後を見てみると。
【藤原祐輝アナウンサー】
(Q.キャスターをやっていてうれしかった時)「ある方から『昔はニュースなんて全然見ない、むしろ嫌い!と思っていたけど、ABAを見るようになってニュースが好きになりました!』と言われたときですね~!」

全く別の内容にですが、意図的に発言を切り抜くことでネガティブな印象を与える投稿になりました。

【青森大学社会学部 櫛引素夫教授】
「相手に対する批判とか攻撃的な言葉がどうしても負の連鎖を呼びやすい側面がある」「情緒的な刹那的な感覚でわっと広がる状況がかなり危うさを伴っている」

SNS の発信の仕方 1 つとってもその候補者のパーソナリティが見られるような感じがしますけれども、一方で切り取られている可能性があるということも視野に、私たちは見抜く力も必要になってきますね。

櫛引教授は発言を切り取るというのはテレビも同じであるという風に話していました。私たちテレビは限られた放送時間の中で要約すれば伝わりやすいけれど要約するとディテールが失われるというジレンマを抱えながら情報をお伝えしています。

私たちは今後も丁寧な資材に基づく、分かりやすいニュースをお伝えできるように務めてまいります。
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