県内ニュース

NEWS

ニュースランキングはこちら

没後50年 生誕の地で「棟方志功サミット」 ゆかりの5自治体集う

2025.09.08(月) 18:45

世界的板画家、棟方志功ゆかりの地の自治体が集う「棟方志功サミット」が7日、青森市で開かれ共同宣言を採択しました。

志功の功績を称える「棟方志功サミット」。2025年は志功が亡くなって50年となり、生誕の地、青森市でサミットが開催されました。

東京の中野区や杉並区、岡山の倉敷市、富山の南砺市から自治体の代表が集い、志功との関連や地元の取り組みについて発表しました。

【倉敷市 教育委員会・森茂治次長】
「こうして描かれたのが「五智菩薩図」で、棟方先生がふすまに描いた初めての作品」

こちらは倉敷市で志功が描いたふすま絵「五智菩薩図」。

こちらの制作日数、どれぐらいだと思いますか?

6日ぐらいですか?

正解はこちらです。

【倉敷市 教育委員会 森茂治次長】
「これを1日で仕上げたと聞いております」「(大原)孫三郎様から「突然ですがあす息子(總一郎)の帰国を祝う会でお披露目したいので、ふすま絵を書いてくれませんか」と突然頼まれたと言います」

江戸時代以来、倉敷を代表する大地主だった大原家から依頼されたエピソードが紹介されました。

青森市を含む5つの自治体は貴重な文化芸術資源を生かしたまちづくりを進めるとともに、観光・教育・地域の活性化など、様々な分野に取り組むことを盛り込んだ共同宣言を採択しました。

また、トークセッションでは、青森市の西市長から文化芸術と教育の関わりについて紹介されました。

【青森市 西市長】
「不登校の子どもたちが、学校に行くのはちょっとハードルが高いんだけど、美術館になら行きたいって積極的に参加してくれる子どもたちが、非常に多いことが分かったので」「(不登校からの)復帰率全国平均で大体3割と言われています、10人いたら3人はなんとか復帰できる感じなんですけど、青森市は実は突出していまして、7割復帰してくれています」「その中の大きなツールの1つとして、この文化芸術というのが大いに役に立ってくれているなと感じている次第です」

志功の孫で棟方志功研究家の石井頼子さんは目が見えない中、世界から評価されるまでに至った志功の生き様を紹介しました。

【志功の孫・棟方志功研究家 石井頼子さん】
「実際、本当に棟方は、弱視で、近眼で、失明もしているという画家としては最悪のハンディキャップを持ったことなんですけど」「絵を描くことが好き、日本が好きっていう思いだけを貫いて、世界一になるという夢をかなえたわけですよね」「好きと思えることを貫く、そしてそのために努力することを棟方の姿から、今の子どもたちに学んでもらえたらば一番うれしいなと思っております」

志功ゆかりの自治体による集いは2016年からコロナ禍を除き持ち回りで開催され、今回で8回目。今後は2年ごとに青森市と富山県南砺市で交互に開催されます。
< 前の記事 県内ニューストップ 次の記事 >
週間ランキング
月間ランキング

・回線状況や時間帯、また閲覧する環境によっては正常に動画が再生されない場合がございます。ご了承くださいませ。

・本サイトで公開中の動画及び過去の動画につきましては、DVD等の別媒体への複製や動画ファイルによる個別提供のご依頼は有料無料問わず全てお断りしています。