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松屋銀座のクリスマスねぶた テーマは「希望の灯りをともす」

2025.11.27(木) 18:45

あと1カ月足らずでクリスマス。東京の老舗百貨店では、ねぶた師・北村麻子さんが手掛けたクリスマスねぶたが店内を彩っています。

その制作や設置作業の裏側に密着しました。

2021年から始まった、松屋銀座のクリスマスねぶた。全国各地の伝統工芸などとコラボする松屋の地域共創装飾プロジェクトとして、今年で5年目を迎えます。

先月上旬、青森市の北村麻子さんの制作場では、すでに制作が佳境を迎えていました。

【ねぶた師 北村麻子さん】
(Q.きれいなグラデーションですね)「ねぶたでは考えられないくらいのこの色の数」(Q.麻子さんの得意としている色使いですか)「そうですね。結構グラデーションとかっていうのは今までも結構やってきていて得意な部分でもあるなと思うので」

今年のテーマは、「希望の灯りをともす」。松屋銀座から届いたデザイン画を、忠実に再現します。

【ねぶた師 北村麻子さん】
「世界情勢がちょっと不安定な中で」「にぎやかなクリスマスというよりは教会の中のステンドグラスみたいなのをイメージして平和への祈りそういう願いも込めて制作しています」

およそ2カ月の制作期間を経て、松屋銀座にねぶたが搬入されました。設置作業は、百貨店の営業が終わる午後8時を過ぎてから。

北村さんの制作チームも到着です。北村さんにとって、このクリスマスねぶたは特別な仕事です。

【ねぶた師 北村麻子さん】
(Q.百貨店の裏側ってなかなか見られないですよね)「毎年文化祭の前の晩みたいな感じがしてこの時間すごく好きなんです」

【稲葉千秋アナウンサー】
「高さおよそ25メートルのこの吹き抜け空間が今回のメインとなる展示場所です。先ほどまで赤い壁だった場所が一気に白へと変わっています」

今回のパーツは、サンタクロースやトナカイなど、吊るされるねぶたと1階の天井に取り付けられるねぶたの合わせて25個。

どういうことだろう…運搬作業や金具の取り付けのために空いた穴を次々と補修していきます。

【ねぶた師 北村麻子さん】
「そのフック付いてるの貼ったことないでしょ」

【むつ市出身 中嶋海さん】
「貼ったことないですね」

【ねぶた師 北村麻子さん】
「そうでしょ。難しいね。私も貼ったことない。あはは」

補修作業は、一晩で行うため制作スタッフの協力が欠かせません。

【ねぶた師 北村麻子さん】
「皆に経験させようと思って毎年違うメンバー連れて来るようにしているんですけど今年も初めてのメンバーも1人いて」

【新メンバー(青森市出身) 船橋祐登さん】
「毎年展示されたねぶたを見に来ていたんですよ。今年はちょっとその展示に携わってかつ見に来たいなと思ってそれが楽しみです」

紙を貼り終わるとすぐに墨で線を描く書き割りと、色塗りです。グラデーション部分も、細かく色を塗り重ね、周りの色と合わせていきます。

見事に色が入りました。

【スタッフ】
「せーの」

午後10時すぎ、吊りねぶたで一番大きいサンタが運ばれました。

【スタッフ】
「北村さ~ん、サンタの補修が…」

【ねぶた師 北村麻子さん】
「はい、はい」

【むつ市出身 中嶋海さん】
(Q.浮いている状態の紙貼り大変じゃないですか)「大変です」
「難しいですね。紙貼り、あんまり慣れていないので」

「最初にやってから緩みとってからやるよ」

【ねぶた師 北村麻子さん】
「刺激的でしょ(笑)」

一番上に設置されるサンタが完成しないことには他のパーツも上げられません。

【ねぶた師 北村麻子さん】
「赤塗っちゃってちょうだい。カーマインそこに出してあるやつ。もう一人ドライヤーで乾かしてください」

【制作スタッフ】
「はい」

【ねぶた師 北村麻子さん】
「動いちゃうのでもう紙貼る色塗る全てがやっぱり大変ですよね。普通の状態と違うので」「サンタまもなく終わります」

【棟梁】
「はい」

トーチを持ったサンタクロースが、完成しました。

「じゃあサンタ上げてゆっくり」「はーい」

【設置作業風景】

午前11時。松屋銀座の営業が始まりました。

【展示作品】

【松屋地域共創統括責任者 柴田亨一郎さん】
「サンタが生きとし生けるもの全てに灯をともすというようなテーマになっていますね」「やっぱり柔らかい光とあと微妙なこう、機械には出せないような柔らかい線というのがすごく魅力だと思いますね」

【稲葉千秋アナウンサー】
「一晩で一気にクリスマスムードになりました。頭上を見上げると美しいトナカイたちが宙を舞っています」

【訪れた人】
「素晴らしいですね。ねぶたの色が出ていて」「可愛らしい感じがしててすごく良いと思います」

「Good」
(Q.How do you feel?)「Very nice, good」

【親子】
「こんなに細かく作れるんだと思ってビックリして見ていたんですけど」「きれい」

【ねぶた師 北村麻子さん】
「今までの松屋銀座のクリスマスにはないような色使いのすごくまた新しい作品ができたなと思っています」「エレベーターを上がるごとにいろんな表情が見えてそしてすごく心が明るくなるような、清らかになるようなそういう作品になったと思うので、ぜひご覧になってクリスマスの気分を味わっていただきたいなと思います」

松屋銀座のクリスマスねぶたは、来月25日まで灯かりをともします。

全国で数ある伝統工芸の中、ねぶたが5年連続で選ばれているのが誇らしいですよね。今後もねぶたの広がりに注目したいと思います。
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