県内の高校で部活動の送迎はどうなっているのでしょうか。
福島県の磐越自動車道で6日、部活動の遠征中だった新潟県の高校生を乗せたマイクロバスがガードレールに衝突し、生徒1人が死亡したほか20人がけがをしました。
この事故を受け文部科学省は19日、全国の教育委員会などに部活動の遠征時の安全確保について通知を出しました。
貸切バスやタクシーを使う場合は、国の許可を受けた事業者と契約することや、許可を受けた営業車両、いわゆる緑ナンバーを乗車前に確認することなどを求めています。
この通知を受け、早速ルールを見直した高校があります。スポーツ強豪校として知られる青森山田高校。
高校を運営する青森山田学園では大型バスやマイクロバスなどあわせて11台を所有しています。
【青森山田中学高等学校事務局 成田達彦さん】
「スクールバスに関しては校務のかたが運転して遠征や大会などは部の監督だったり顧問が運転して」
青森山田学園では主に職員がバスを運転し、移動距離や時間に応じて運転態勢や休憩ルールなどを定めてきました。
今回国からの通知を受け各ガイドラインの再点検と「外部に運転を委託する際のルール」を見直しました。
【青森山田学園 木村雅大本部長】
「バス会社が連れてきたあるいはもって来たバスとか運転者が安全であるというような思い過ごしや決めつけはしないで本当に適正な方なのかということを既往歴や健康診断などを含めてチェックする必要があると感じております」
一方で県教育委員会は20日、県立高校に対して遠征時の安全確保を求める通知を出しています。
【県教育庁スポーツ健康課 西野数馬課長代理】
「各県立学校長に一層の安全確保これに向けた具体の対応を求めるということで通知したものでございます」「部活動等で移動している際の安全確保が、さらに徹底されるように、県立学校とともに尽力していきたいと考えております」
県教育委員会では、今回の事故の前から県立高校の教員が生徒を乗せて車両を運転することを原則、禁止しています。
さらに、バスを所有することもままならない県立高校では対応に苦慮している学校も見受けられます。
実際にどのような移動手段が使われているのでしょうか。県高校総体春季大会の会場を取材すると。
【田中大地記者】
「生徒たちを乗せたバスが次々と会場に入っていきます」
会場で確認できた車両は全部で16台。そのうち、車両と運転手をセットで依頼できる観光バスは4台のみでした。その他はマイクロバスやレンタカーです。
観光バスを使用できない背景にはこんな問題が。
県立高校で部活動に携わる教員が私たちの取材に答えてくれました。
【県立高校教員】
「郡部の学校が3市に向けてバス1台チャーターすると1日20万円は覚悟しなきゃいけない」「自分たち教員の監督責任下で安全安心な部活動遠征を担保したいこれが理想ですけどもその理想を実現するためにはちょっと前の2倍も3倍もお金がかかる時代になってしまったそのお金を払うのは誰だとなると各家庭にならざるを得ない」
観光バスを使えばプロの運転による安全な移動が期待できる一方でその費用は学校や部活動だけでは負担しきれず、遠征のたびに保護者から徴収されます。
さらに…
【県立高校教員】
「インバウンド需要があって、なかなか学校の部活方面に配車しづらくなっている現実があるんじゃないかなと」「学校がバス会社に要求する金額はバス会社サイドから見れば非常に格安なんだと思います」「高校総体で全ての部活が一斉に県内各地に遠征する。
いわゆるバスの取り合いが起きるわけです」
安を重視すれば費用がかかりその負担は生徒・保護者にも重くのしかかります。
「経済格差が教育の機会を左右しちゃうなと感じます」
部活動の機会と移動の安全をどう両立するのか。遠征のあり方が改めて問われています。















