青森市で開かれた有識者会議では、県と市の担当者が、1月30日に両議会で提示された基本計画案を、再度説明しました。
県営スケート場一帯への建設を予定する新しい病院は、地上9階建てを想定。他にも来院者用と職員用それぞれの立体駐車場や、院内保育所などを設けるとしています。
整備費用は、概算で885億円から966億円になると見込まれています。有識者からは、大規模災害に備えて電気や水などのライフラインを確保できる体制づくりを求める意見や、物価上昇に伴う建築費用の高騰を懸念する意見が挙がりました。
【村上病院 水木一郎院長】
「(災害時のための)ただ井戸水を引いてあるから安心ではなく、常に保健所の監査を入れていただいたり、きちんと消毒して使えるようにしておかないと、本当の意味での災害対策にはならないんじゃないかなと思いました」
【青森市医師会 北畠滋郎会長】
「『費用が高騰するので病床数の小さな病院を作る』という結論になってしまうと、地域医療が崩壊する危機にも直面すると思いますので」
また、有識者からは基本計画案に対する一定の評価がなされた一方で、周辺住民への丁寧な説明を念押しする意見もありました。
【青森県病院事業管理者 大山力さん】
「いただいたご意見をしっかりと基本計画に盛り込んでまいりたい」
県と市は、今後パブリックコメントなどを踏まえて、2024年度中に基本計画を策定する方針です。