6月1日の東京、両国国技館。
【坂本佳子記者】
「おはようございます」
【阿武咲】
「おはようございます。よろしくお願いします」
元小結・阿武咲、本名・打越奎也さん。断髪式に向け身支度をする姿がありました。
【阿武咲】
「この辺でしょ」
【床雄】
「切っちゃおうかな」
【阿武咲】
「切っちゃって」
「はい、断髪一人目」
角界引退から半年。最後の大銀杏です。入り口には長蛇の列。多くのファンが駆け付けました。
【都内から】
(Q.何時から並んでいる)「朝8時から並ばせていただいています」
「いい断髪式になったらいいなと思います」
【福島から】
「中泊の星だったものね。でも、頑張ってほしいです、これからも」
来場者を迎える準備が進む中、阿武咲に寄り添う1人の女性が…。
妻、央佳さん。古里、中泊町で生まれた頃からの幼なじみで、公に顔を出すのは今回が初めてです。
国技館の門が開くと、夫婦そろって大勢の招待客を出迎えました。
午後2時。
【司会】
「阿武咲奎也、最後の土俵入りです」
阿武咲が長男・心舷君と共に、最後の土俵入りを果たします。
断髪式で最初にはさみを入れたのは、中泊町の濱舘豊光町長。およそ420人の断髪者が続きました。
そして、阿武松親方による「止めバサミ」で、大銀杏に別れを告げました。
【阿武咲奎也さん】
「本当に最高の相撲人生でした。本当にありがとうございました」
阿武咲奎也、28歳。その光景を目に焼き付けるように土俵を去りました。
【阿武咲奎也さん】
「結構天パだな」
【阿武咲奎也さん】
「後悔とかやり残したことは別に、悔いなくできたんですけど」
「ちょっと寂しい気持ちにはなりましたね」
【濵本国彦さん】
「おっしゃ~!できたっす!」
【阿武咲奎也さん】
「ありがとうございます!」
心機一転・阿武咲から、青森県民へのメッセージです。
【阿武咲奎也さん】
「現役中は本当にたくさんの方に応援していただき、ありがとうございました。これからは、また違う土俵なのですが、皆様の力になれるように頑張っていきますので、これからも応援のほどよろしくお願いします」
『中泊の星、阿武咲さん、新たな土俵に花が咲きますように』
青森朝日放送では中学生のころから阿武咲さんを取材し続けていた縁で、今回私もはさみを入れさせていただきました。相撲も、人付き合いも、まっすぐ過ぎるほどまっすぐに向き合った阿武咲。だからこそ、こうして多くの人に愛されたのだと思います。
今後のご活躍もお祈りしています。