8月下旬、夏休み明けの沖館小学校では、特別授業が行われていました。
6年生の児童たちが真剣に書いているのは、白いはがき。普通の紙ではなく、ねぶたの再生紙でできたはがきです。
ねぶたの制作中に出る白い和紙の切れ端はこれまで大量に廃棄されていましたが、2024年からこの切れ端を再生紙にする取り組みが行われています。
今回作られたはがきの表には、ねぶた師・立田龍宝さんによる力強いねぶたの面が描かれています。
【6年生】
「自分の好きなことと将来の夢をしっかり書きました」
(Q.これがワラッセに飾られるんですよ)「え、知らなかったです」
(Q.どうですか)「すごい、何とも言えない、うれしいです」
テーマは、「10年後の自分へ」。児童たちの今の夢や、未来への思いをはがきにつづり、ことばのねぶた展として市内に展示されます。
【6年生】
(Q.10年後の自分へどんなこと書きましたか)「私の夢は小学校の先生になることなので、10年後には小学校の先生になっていたらいいなということを書きました」
「火事とかの事件よくニュースで見かけるからそういうのを見て僕は消防士になりたいと思っています」
「1回ねぶたは壊すことがあるけどそういうのから、またこういう小学生の皆が書けるように工夫されているのがすごいと思いました」
「思いがいろんな人に伝わるといいなと思いました」
【稲葉千秋アナウンサー】
「子どもたちの思いのこもったはがきが、いよいよねぶたの家ワ・ラッセに展示されます」
2日は、企画した鳴海紙店青森営業所の前田和彦所長や無償で協力した長尾印刷の長尾宗幸常務、ねぶた師の立田龍宝さんが、はがきの設置作業を行いました。
集まったはがきは、沖館小学校の5・6年生合わせて143枚です。
【鳴海紙店青森営業所 前田和彦所長】
「本当に一生懸命書いてくれてすごく感動しました」「捨てられるはずだったものを生かす環境の学びと教育の力、このつを大事にした企画となっております」
立田さんは、はがきにつづられた児童たちの言葉をじっくりと読んでいました。
【ねぶた師 立田龍宝さん】
「いや~すごく夢があっていいなと思っていますね」「その夢に向かって、一歩ずつ近づいていってほしいなと思いますし」「いつまでも子どもたちにはねぶたという文化を知って、そして愛してほしいなというのが一番ですね」
ねぶた再生紙による「ことばのねぶた展」は、3日から15日まで展示されます。